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“森の恵み”樹液で作るメープルシロップに挑戦 池田町で始動「カナダと風土が似ている」、当別町では本格的な生産「ちょっとスモーキー」カナダのコンテストへ出品へ

2025年04月03日(木) 18時00分 更新

 今、北海道内各地で生産の動きが広がっているものがあります。雪どけ時期が旬ともいえる、甘ーい「特産品」。その生産の現場を取材しました

◆池田町で始動“メープルシロップ”作り

北海道十勝の池田町の森に張り巡らされたチューブ。



・わくっとニッタ 山口聡士 社長
「木、約2000本には、それぞれこういった形で採取口がとりついてまして、それぞれから樹液を集めていくようになっています」



春に芽吹く前のカエデなどの樹液から作られるのが、天然の甘味料「メープルシロップ」です。

国内流通量のほとんどがカナダ産で、国産は1%にも満たないと言われています。

北海道の森の恵みは、新たな特産品となるのか、もうひとホリします。



・わくっとニッタ 山口聡士 社長
「この山林の立地が、カナダのメープルシロップの産地・ケベック州と、緯度であるとか、その気候も似ているというところがあったので、メープルシロップ、ここでも作れるんじゃないか」

大阪府の企業「ニッタ」は、十勝地方に6700ヘクタールの森林を所有し、グループ会社で原木を販売するなどの林業を行っています。

この森をより活用しようと、メープルシロップを生産する新会社を設立し、2月から池田町で本格的な製造に挑戦しています。



・わくっとニッタ 山口聡士 社長
「このチューブが、山の中、木々に1本1本に繋がってまして、そこから、こう流れてきたものが、一旦ここに溜まります」

イタヤカエデとヤマモミジ、約2000本から集められた樹液は、60分の1ほどに煮詰められ、糖度約66%に濃縮されます。

この濃縮機にくべる薪も、森を管理する際に出る”間伐材”を使っています。



こうしてできたシロップは、「モミジシロップ」の商品名で、4月中旬から十勝地方の道の駅で、1000円ほどで販売する予定です。

・わ くっとニッタ 山口聡士 社長
「カナダのそのサトウカエデから作ったメープルシロップと比べると、少しサッパリしてる。後味がサッパリしてるような、印象があります」

林業とメープルシロップの製造は、事業としてもマッチするといいます。

・わくっとニッタ 山口聡士 社長
「元々カナダでも、林業をやってる方々の冬場の仕事として発展してきた経緯があります。林業は基本的には1本の木を植えて、育って、売り上げになるっていうのは30年、40年、50年ってかかるんですよね。でもこのメープルシロップの事業は、毎年、毎年、樹液が取れて毎年、利益を生んでくれる。だから、この林業業界においても経営の安定性を高めてくれる可能性を秘めています」

1本の木からは100年間、樹液がとれるといいます。



わくっとニッタでは、今後も毎年1万本のカエデを植えて事業を広げ、将来は、北海道をメープルシロップの一大産地に育てるのが大きな夢だということです。

◆当別町では本格的な生産始まる

そして、札幌市のとなりの当別町でも2025年から本格的な生産が始まりました。

手がけているのは、札幌市で長年メープルシロップ専門店を営むカナダ出身のマーク・ギャニオンさんです。

道産メープルシロップの可能性を聞きました

・GAGNON マーク・ギャニオン 代表
「北海道は良い場所。カナダのケベック州と(気候が)一番似てる。」

北海道のカエデの樹液は、カナダのカエデよりも糖度が低いため、シロップにする際は、1.5倍ほどの量の樹液が必要です。



これを長時間煮詰めて濃縮する過程で、独特の風味が生まれると言います。

・GAGNON マーク・ギャニオン 代表
「長い時間煮詰める、すごいキャラクター(特徴)あります。香り、ちょっとスモーキー」

ギャニオンさんは、当別町で自ら作るメープルシロップをゆくゆくは本場カナダのコンテストに出品して、その魅力を世界に紹介したいと考えています。



道産メープルシロップの可能性について…

・GAGNON マーク・ギャニオン 代表
「ボリューム(生産量)は難しいけど、ちょっとできる。いまも今年のメープルシロップ、私びっくり。とても美味しい。北海道産のメープルシロップは凄い美味しいです」

北海道ニュース24