被爆ピアノが奏でる平和の音色「私たちは微力ですが、決して無力ではありません」札幌の高校生たちが企画したコンサート、修復した被爆2世の調律師「平和の種まきができた」
2025年03月31日(月) 17時20分 更新
広島と長崎に原爆が投下されてから今年で80年。札幌市の高校生たちが平和への願いを込めて被爆ピアノのコンサートを開いています。
高校生たちに抱えられながら会場に運び込まれたのは、1台の「被爆ピアノ」です。
3月29日から札幌市で開かれている「被爆ピアノコンサート」。
高校生平和大使などを務める北海道内在住の高校生9人が企画しました。
1945年8月6日、広島。
爆心地からおよそ3キロで被爆したピアノは、ピアノ調律師で被爆2世の矢川光則さんによって修復されました。
80年前の被爆によってできた傷は、いまも刻まれています。
1998年に被爆者から被爆ピアノを託されたことをきっかけに20年以上、全国各地でコンサートを開き、その数は3千回を超えました。
今回のコンサートを企画したのは道内の高校生たち。
きっかけは、被爆者らでつくる北海道被爆者協会が高齢化などを理由に3月末で解散すると知ったことでした。
戦争を知らない世代にも戦争や原爆の恐ろしさについて考えてもらおうと、開催費用をクラウドファンディングで集めるなど、1年がかりで準備。
2日目の30日は、札幌市内の会場に200人が詰めかけました。
・被爆ピアノコンサート実行委員長(高校生平和大使) 皆川舞奈さん(18)
「核兵器のない平和な世界を作っていくために行動していきます。私たちは微力ですが、決して無力ではありません」
原爆の惨禍を耐え抜いた「被爆ピアノ」が力強い音色を奏でます。
・被爆ピアノコンサート実行委員(高校生平和大使) 上坂芽生さん(17)
「平和って何だろうって考える、1人でも多くの人のきっかけになれば」
・被爆2世のピアノ調律師 矢川光則さん(72)
「感動ですね、ほんま。2日間終わりましたけど、感無量の思い。平和というのは誰かが与えてくれるものではなく、1人1人がみんなで作り上げていくもの。しっかり平和の種まきができた」
被爆者なき時代が迫るなか、「被爆ピアノ」が平和の尊さを語りかけています。