「私はやっていない」から一転「何本売ったかは正確に覚えていない」高級品“羅臼コンブ”を勝手に売りさばいた横領容疑の41歳元漁協職員、倉庫から3500万円分が不明
2024年11月21日(木) 18時07分 更新
北海道の羅臼コンブを無断で販売し、横領した疑いで41歳の漁協の元職員が逮捕された事件。漁協は、元職員が管理していたコンブのうちおよそ3500万円分がなくなったと主張しています。
天然の羅臼コンブ。北海道外でも取り引きされる高級品です。
この羅臼コンブ、45キロ相当を去年9月ごろ無断で業者に売り渡し、15万円あまりを横領したとして逮捕・送検されたのが羅臼漁協の元職員吉田幸洋容疑者41歳です。
ナギーブ モスタファ記者
「事件当時、吉田容疑者は販購買課長として倉庫の管理を任されていました」
羅臼漁協では、商品化したコンブを倉庫で管理していましたが、おととし別の職員がコンブの箱がカラになっているのを発見。
当時、吉田容疑者は「理由はわからないが、コンブがなくなっていたので、空き箱で装った」などと説明していました。
しかし、漁協の調査で数年間でおよそ3500万円分のコンブが、倉庫からなくなったことが判明し、漁協が警察に届け出ました。
北海道内に住む卸売業者の男性は、HBCの取材に対し、数年前に吉田容疑者から5、6回コンブを購入したと明らかにしました。
吉田容疑者の印象は「誠実そう」だったといい「コンブの倉庫の管理をしている」と話していたため信用してしまったといいます。
漁協の聞き取りに対しては「私はやっていない」と涙を浮かべ、主張し続けていたという吉田容疑者。
逮捕後は一転、警察の調べに容疑を認めたうえで「何本売ったかは正確には覚えていない」と話しているということです。
3500万円分もの高級コンブはどこへ消えたのか…
警察によりますと、漁協の帳簿と在庫が食い違う箇所がほかにもあり、警察は、吉田容疑者が横領を繰り返していた可能性があるとみて余罪を調べています。