石破総理の商品券配布問題 届いた新人議員は取材に「コメントをXで出しているので…」返却を強調 有識者は“石破おろし”の動きが強まる可能性に言及
2025年03月14日(金) 16時34分 更新
石破茂 総理
「3月3日、我が党所属の当選1回の衆院議員15名と会食をしたが、それに先立って各議員の事務所に商品券を届けた」
石破総理が、自民党の当選1回の衆院議員側に、1人10万円分の商品券を配っていたことが、明らかになりました。
HBC選挙解説・北海道文教大学 宮本融教授
「石破内閣の倒閣運動は潜在的に賛同者がいる。(石破総理が)本当に引きずり降ろされる可能性が出てくる」
政権トップによる高額な商品券の配布。広がる波紋を深掘りします。
3月3日夜の総理公邸。続々と車が到着し、スーツ姿の人が中に入っていきます。
去年の衆院選で初当選した新人議員と、石破総理の会食。
これに先立って、1人あたり10万円分の商品券が「お土産」として各議員の事務所に届けられていたのです。
参加したのは15人。総額で100万円を超えるとみられます。
石破茂 総理
「私のポケットマネーから慰労のつもりで渡したということ。政治活動に関する寄付では全くない。政治資金規正法の問題にはあたらない」
ただ、議員側からは返却する動きが相次いでいます。
1期目の向山淳議員も、その一人です。
会食に参加した 向山淳 衆院議員
「私、コメントをXで出しているので、ぜひ見てください」
向山議員はSNS上で、自身が「不在の間に事務所に届けられていた」と説明。
「中身を確認し、適切でないと考え返却」したということです。
札幌市のスーパーでは、物価高騰によって暮らしが厳しさを増す中で、総理による高額商品券の配布をめぐり、失望の声が。
70代
「あれどうなるの?前もだめだって、まただもん!」
40代
「いや、さすがです。10万円いまどき。回り回って給料が上がってくれたほうがありがたい」
60代
「ちょっとショック!私 石破さん推していた。庶民との感覚がずれているかな」
自民党道連の中村裕之会長も、与党に対する有権者の目が、さらに厳しさを増すと受け止めます。
自民党道連 中村裕之 会長
「慎重さに欠ける行動だと思う。(参院選に)もちろんまだ影響は残ると思う。そういったなかでの商品券の話だから、やはり国民の皆さんの受け止めも厳しいと思う」
北海道文教大学の宮本融教授は、党内で“石破おろし”の動きが強まる可能性があるとみています。
HBC選挙解説・北海道文教大学 宮本融教授
「石破総理もこういうことやるのねという驚きはあります。石破総理のクリーンなイメージがずいぶん汚された感じがする」
「自民党の党内では“日常的”な金額のやり取りなのに、あえて持ち出さなくてもいいんじゃないかという気がする。倒閣運動のはしりのような“におい”を感じます」
森田絹子キャスター)
政治とカネの問題が、くすぶり続ける中で発覚した石破総理の商品券配布問題。政権を揺るがす新たな火種となるのでしょうか。
堀内大輝アナウンサー)
HBC選挙解説の北海道文教大学の宮本融教授は今回の問題の及ぼす影響について、こう分析しています。
・このタイミングでの表面化は倒閣運動の“におい”
・新総裁になれば衆参同時どころか、衆院選が先に来る可能性も
・自民の支持率が下がれば、参院選北海道選挙区で野党側が2議席獲得の可能性も
森田絹子キャスター)
本来であれば、私達の暮らしに関わる問題を議論するのが国会です。政治とカネの問題に早くけじめをつけて欲しいと思います。