“神の使い”か 珍しい真っ白なオスのシカが目撃される 北海道北部で相次ぐ目撃に専門家は「アルビノではなく白変種」 狩猟で打たれずに残った個体が繁殖の可能性も
2025年04月09日(水) 16時41分 更新
今月5日、北海道北部の天塩町で、体毛が白い珍しいシカが撮影されました。
“神の使い”のように神々しくたたずむ真っ白なオスのシカ。今月5日、北海道天塩町で撮影されました。
苫前町の農家、小澤貴之さんが実家に帰省をした際に偶然遭遇し、映像に収めました。
・小澤貴之さん
「最初はシカの群れがいるなと思って、よく見ると白いのが1頭いた。立派な角も生えてたので、これは珍しいなと」
エゾシカなどの野生動物の生態に詳しい酪農学園大学の伊吾田宏正准教授は、遺伝子に突然変異が起きた全国的にも珍しい個体だと指摘します。
・酪農学園大学 伊吾田宏正 准教授
「鼻は黒っぽく見えて、目も黒そうなので、アルビノではなく白変種なのかなと。遺伝的に突然変異が起きているのだろう」
さらに、伊吾田准教授はこの珍しい“白変種”とみられるシカがここ数年、北海道内の稚内市など、北海道北部のエリアだけで相次いで目撃されていると話します。
・酪農学園大学 伊吾田宏正 准教授
「白いシカは、文化的に“神の使い”という捉え方もあるので(狩猟で)撃たれにくい。その個体が繁殖をして残っている可能性がある」
白いオスジカは、その後群れを率いるように、まだ雪の残る林の中に消えていきました。