落札した5つの工事はいずれも1000万円超え 美唄市発注の6件の水道工事をめぐる贈収賄事件で 容疑者ら送検
2025年04月15日(火) 17時33分 更新
北海道美唄市を舞台にした水道工事をめぐる贈収賄事件。
贈賄側の業者が落札した5つの工事はいずれも1000万円を超える高額なものだったことがわかりました。
馬場佑里香記者
「午前7時15分です、本田容疑者の身柄がこれから札幌地検に送られます」
収賄の疑いで送検された美唄市上下水道課の元課長補佐、本田強志容疑者(53)。
「サニー設備工業」の社長、伊藤義則容疑者(66)ら2人は贈賄の疑いで送検されました。
美唄市発注の6件の水道工事をめぐる贈収賄事件。
伊藤容疑者らに便宜を図った見返りに本田容疑者が得ていたとされるのが、旅行代金や飲食代など約85万円。
伊藤容疑者らは、その代金を支払った疑いが持たれています。
本田容疑者が漏らしていたとされるのが「最低制限価格」です。
美唄市では不当に安い価格での落札を防ぐため、130万円以上の工事の入札に「最低制限価格」が設定されます。
この価格を少しでも下回ると落札できなくなるボーダーライン。
予定価格よりも低く設定され、この価格がわかれば、落札がより確実になるいわば「キモ」の情報です。
捜査関係者によると、伊藤容疑者らの会社が落札した5件の工事は、いずれも1000万円を超える高額なものでした。
美唄市民
「びっくりした。不信感も持つ」
「残念。もう少し真面目に仕事すればいい」
美唄市 桜井恒市長
「詳細が分かり次第対処していくとともに、改めて市民の皆さまにお詫びしたい」
最低制限価格の決定権限を持つのは、本田容疑者の上司の課長ですが、本田容疑者も価格を知りうる立場にありました。
本田容疑者はこうした立場を悪用したのか。
警察は癒着の実態解明を進めています。