フリースロー9得点の大活躍 国内最高齢バスケ選手、100歳の在間弘さん引退試合 競技歴88年に終止符 健康の秘訣は…ラジオ体操と1日置きの晩酌
2025年03月15日(土) 15時52分 更新
HBC昼ニュースで放送

国内最高齢のバスケットボール選手、100歳の在間弘(ありま・ひろむ)さんの引退試合が、12日、札幌の北海きたえーるで行われました。どんなラストマッチを迎えたのでしょうか。
両手を挙げてコートに入場してきた、札幌在住の在間弘さん。
100歳の国内最高齢のバスケットボールプレーヤーです。
在間弘さん(100)
「100歳まで生きてこれて最後引退の試合をこんな晴れがましくやっていただきました。本当に私の人生最高の思い出になると思っています」
在間さんは、12日、札幌市を拠点に週に1度練習を行っているシニアチーム「札幌ロートルズ」の紅白戦に出場、12歳から続けてきたバスケットボールの最後の試合となりました。
■競技歴88年…驚きの100歳の日常生活
在間弘さん(100)
「(バスケをやめようと思ったことは?)ない。バスケットボールは私の生きがい」
2年前にこう話してくれた在間さん、その競技歴はなんと88年。
朝はラジオ体操から始まり、奥さんの手料理と共に1日置きに晩酌を楽しむ、規則正しい健康的な生活を送っています。
週に一度必ず続けてきたバスケットボールでしたが、今年1月に迎えた100歳の節目に大きな決断をしました。
在間弘さん(100)
「100歳を目標にしてきましたからね。家族も心配して早くやめてほしいと。シュート入らなくなったら意味ないからね。だからもう自分で辞め時だなという風には思ってました」
長年連れ添ってきた96歳の妻・幸子さんは…。
妻 在間幸子さん(96)
「私としては一つの大きい心配が減ったと喜んでいます。(当日は)楽しみと心配がありますね、皆の前でフリースロー入るのかなって」
ここ数年で、だんだんとシュートが届かなくなってきたと話す在間さんでしたが、最後の試合へトレーニングを欠かしません。
毎日3キロのおもりを10回、両腕を使って上げる練習を数セットか行い、フリースローで使う腕を鍛えたということです。
在間弘さん(100)
「昨日まで一生懸命練習してとにかく届くように練習は続けてきました。やっていたけど成果はこの歳なので期待できません。
ようやく来たなとどんなことになるか、今も緊張していますがとにかく最後悔いのないように頑張りたいと思う」
■引退試合では9得点の大活躍 引退後は…
そして、家族や仲間が見つめる中での引退試合。
在間さんはフリースロー専門での出場です。
第1クォーター終了間際、在間さんの出番がやってきますが…あと一伸びが足りず得点に繋げることはできません。
そして7本目にして初ゴール!その後は次々とフリースローを沈め、この日9得点の大活躍を見せました。
レバンガ北海道 折茂武彦代表(54)
「正直生きているだけで素晴らしいことだと思うしそのうえでバスケやっていてとてつもなく強靭な方だと思う。北海道バスケットボール協会ができる前から競技をしていた方、北海道のバスケの歴史をすべて知っているのは在間先生だけ。北海道も日本にも与えた影響は大きいと思う。長くバスケ界隈を率いてくれたことに感謝」
バスケを愛して88年。
在間さんは、たくさんの歓声に包まれながら88年の競技生活に幕を下ろしました。フリースローをする在間弘さん(100)(提供:レバンガ北海道)
在間弘さん(100)
「私の引退の試合をこんな晴れ晴れしいコートでフリースローをやらせていただき感激でいっぱいです、最高!プレーはできなくてバスケの試合も観に行けないが、テレビでやるときは見るようにしているのでね。そういうことはこれからも続けていきたい」
(この先の楽しみは?)
「自分一人で家を出ることは家族が心配するので、『老いては子に従え』でうちでテレビを見る生活をしたいですね」