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「悲しみを新たにしました」捜索ボランティアが発見した犠牲者のデジカメ…専門業者が約700枚の写真復元で家族がコメント 知床観光船沈没事故

2024年10月25日(金) 16時46分 更新

2022年に起きた北海道知床沖の観光船沈没事故で、犠牲になった乗客のデジタルカメラのデータが復元されました。

そこに写っていたものは。

目の前に広がる大海原。陸にはまだ、少しだけ雪が残っています。

雄大な自然を楽しんでいたのでしょうか。

しかし、撮影された約1時間半後、状況は一変しました。



写真は、沈没した観光船「KAZUⅠ」に乗り、犠牲となった橳島優さん(当時34)が、デジタルカメラに収めた事故当日のものです。



カメラは、羅臼町の漁師・桜井憲二さんら捜索ボランティアが、2024年8月に知床岬の西側で見つけました。



その後、橳島さんのものと判明。損傷が激しかったため、橳島さんの両親が民間の専門業者にデータの復元を依頼していました。



復元された写真は、約700枚。

出発直後の様子や、知床半島などの大自然…。

そして、出発前に知床遊覧船の事務所の前で撮影されたものなど、事故当日に撮影されたものは約80枚ありました。

写真の公開を決めた橳島さんの両親は、カメラを発見した桜井さんらに感謝の意をあらわすとともに、こうコメントを寄せました。

橳島さんの両親
「息子はきっと、デジカメを持って家に帰り、私たちに写真を見せながら、楽しかった旅の思い出を話したかったのだろうと思うと、その無念さに胸が締めつけられ、悲しみを新たにしました」



事故をめぐっては知床遊覧船の社長、桂田精一被告(61)が業務上過失致死の罪で起訴されていますが、こうした家族の悲しみにどう向き合うのでしょうか。

北海道ニュース24