真冬の海で何が起きたのか…5人が乗ったホタテ漁船がカゴ揚げ中に転覆し乗組員2人が行方不明 捜索続くも発見に至らず 北海道苫前町
2025年02月17日(月) 18時24分 更新
藤原カメリポ
「漁船は青い船底を上にして転覆しています」
16日午後3時ごろ、北海道北部の苫前町の約10キロ沖合で、ホタテ漁船『第二十八三宝丸』が転覆しました。
船には5人が乗っていて、このうち3人は救助されて無事ですが、乗組員の堀井直樹さん29歳と、金野仁泰さん48歳の2人の行方がわからなくなっています。
北るもい漁協 砂原宣洋 苫前支所長
「(きのうは)波も穏やかで、風もそれほど強くなかったので、荷物が多かったのか、バランスが崩れたのか」
当時、船ではホタテ漁の籠をクレーンで海から引き揚げる作業が行われていました。
なぜ、船は転覆したのか?
同じ漁協の漁師は、ホタテが入った籠に付着するごみや、ホタテ以外の貝の量が、今年は特に多いと話します。
ごみや貝が付いた籠は重くなり、いつも通りに揚げようとすると、籠をつるすワイヤーが切れたり、クレーン自体が折れたりして、不測の事態が起こる可能性もあるということです。
17日は、ダイバーが転覆した船の内部を調べたほか、約20隻の船で捜索にあたりましたが、時化のため、漁船は午後2時すぎに捜索を中止しました。
捜索から戻って来た漁師
「(船の)ブイが見つかったほうを見たが、物しかない状況」
現在は巡視船2隻が捜索を続けています。
また、転覆した船を港までえい航する作業は、高波のため、17日と18日は中止することになりました。