東京都内で去年1年間“現金”の落とし物45億円…札幌で聞いた落とし物談「中身はダメだったけれど」「定期再発行後に見つかった」札幌市交通局には新サービスも
2025年03月10日(月) 18時56分 更新
先週、警視庁が落とし物についてこんな数を発表しました。東京都内で去年1年間、届けられた落とし物の数は約440万件。そのうち現金は過去最多となるおよそ45億円だというのです。
そこで、札幌で街ゆく人に落とし物の苦い経験があるか話を聞きました。
■街角で聞いた“落とし物”どうなった?
・高校生
「保育園のときにお祭りで結構お金入れていたが、財布を落としちゃいました。たぶん2000円ぐらいだと思うんですけど子どもにとってはけっこうな額ですよね。戻ってきました。(場内放送で)ピンクの財布を落とした方いらっしゃいませんか?と流れて」
・50代
「スーパーで買い物をして、かばんに入れたつもりだったが、すぽっと落ちちゃったみたいで、5万円くらい入っていた。後日警察から連絡が来て、中身は駄目だったんですけれども、息子に誕生日プレゼントでもらったものだったので、財布が返ってきただけでも良かった」
・50代
「スマホ。この2、3年のうちに3回落とした。お手洗いで棚に置いたまま忘れて出ちゃった。商業施設だったので、センターに問い合わせたら親切な方が届けてくださって。本当にすごいいい国だなって思います」
■交通系ICカード、定期券も注意
財布やスマートフォン以外では、交通系ICカードや定期券を落としたという人も多くいました。
・大学生
「kitacaをケースに入れないで持ち歩いてたが、去年3回ぐらい落としちゃいました。1回だけ見つかったんですけど、それ以外は見つからなくて再発行した」
・大学生
「定期とかよくなくします。高校のときは半年に1回くらいなくして。でも本当はなくしてなかったこともけっこうあって、再発行したあとに、冷蔵庫の中から出ていくとか」
「(冷蔵庫に入ることはあまりないと思うけれど?)ノリでケーキとかと間違えて…でもなくしてるのが日常茶飯中なんで。冷蔵庫ぱっと開けたら、おぉ~あったって」
■遺失物法
落とし物については「遺失物法」という法律があります。拾った人は届け出から3か月経つと届け出た人に所有権が移ります。
また持ち主が判明した時には、その物の価格や金額の5%~20%をお礼として受け取ることができます。
■東京の落とし物“45億円”はどうなった?
32億円は持ち主に返還、5億7000万円が拾った人のものに。
そして6億円が受け取る人がおらず、都の収入になりました。
■札幌市交通局の場合…年間約9万件の忘れ物
1位は傘、2位は手袋、3位はSAPICA、4位がその他の交通系カード、5位がパスケース
■1月から新サービス
「findchat(ファインドチャット)」というAIを駆使したLINEのサービスが始まっています。
LINEを通じて画像を送るとAIが忘れ物のデータベースを検索、探している物の候補を素早く提案してくれます。
また届けられた物の情報も職員が画像を撮影するだけでAIが分類、登録作業をするため業務の効率化が期待されています。
落とし物を資料化するのも大変、問い合わせがあった物と照合するのも大変なところ、手間や作業時間の軽減につながって確実に持ち主に戻るといいですね。