【大相撲】元公務員力士の一山本 ライバル若隆景を“推し活”「相撲スタイルが好き」実家の好物は枝豆ご飯…故郷北海道で『三役』へ意欲語る
2025年01月29日(水) 14時15分 更新
北海道岩内町出身の幕内力士『一山本』がキニナル。一体どんな力士なのか?地元、岩内町で取材しました。
両国国技館で行われた、大相撲初場所。
岩内町出身の一山本(31・放駒部屋)は道内出身力士の最高位、そして番付順位自己最高(前頭六枚目)で迎えた千秋楽の大一番。
そんな一山本、異色の経歴を持つ力士だったんです。
◆元公務員の一山本
・母親の恵美子さん(2017年取材)
「これがお姉ちゃんで、お兄ちゃんで、大生(だいき)。生まれた時から大きかった」
小さい頃から体格に恵まれていた一山本。
小学2年生から相撲をはじめ、本格的に取り組むため、相撲の強豪・北斗市の大野農業高校へ進学。
大学時代には全国大会ベスト16と、確かな実力をもっていました。
しかし、その後に選んだ進路は…なんと公務員。
・福島町・鳴海清春町長(2017年取材)
「一番心配したのは、机がちゃんと1年間持つかということ。ハハハ」
実は、福島町役場の職員だったんです。
・町職員時代の一山本(2017年取材)
「(Q相撲を続けようとは?)そういう気持ちになれなかった。自信がなかった」
・子どもたちに相撲を指導する町職員時代の一山本
「せっかく差したんだから、なんで戻ってくるのこっちに」
一山本は教育委員会での仕事のかたわら、子ども達への指導に励みました。
◆稽古不足でも国体ベスト16…そして“決意”
メキメキ成長していった子どもたち。その姿を見て、一山本の闘争心に再び火が付きました。
2016年、いわて国体に出場し、ベスト16に入ったのです。
この時、一山本は再び夢を追う決意を固めました。
・一山本(2017年取材)
「あまり自分の稽古ができていない中で、ベスト16まで行けたっていうのは若干の自信になった」
その当時を振り返り、両親の思いは。
・母親の恵美子さん(1月27日)
「そんなに強いと思っていない、相撲に関しては、相撲がどれぐらい通用するか私にはまったく分からないので」
・父親の勇一さん(1月27日)
「言ったのは3年やって関取(十両以上)になれないなら、やめないとだめだよと」
◆大相撲史上「最高齢」23歳の新弟子
(2017年新弟子検査の様子)「2番、二所ノ関部屋、山本大生」「はい!(身長)186センチ」
その後、2017年、23歳で大相撲の世界に飛び込みました。
歴史上もっとも年齢が高い新弟子が誕生したのです。
そして、初土俵から2年あまりで十両に昇進、父との約束を果たした上、2021年には入幕を果たしました。
両親は…
「フェイスタオル」
「新しいのが出ると買ったりしています」
入幕したことで発売されたグッズの収集に余念がありません。
ただ活躍を喜ぶ一方で…
◆7勝7敗“勝ち越し”をかけて千秋楽に臨むのは5場所連続
・父親の勇一さん(1月27日)
「またなの?みたいな、またなのって?きのう、2人でえーって」
実は一山本、5場所連続で最終日を7勝7敗で迎えていました。
毎場所、勝ち越しをかけてぎりぎりの勝負を続けているんです。
(千秋楽の取り組みを見て、両親)
「おせおせおせ!」
「あー勝った!勝ち越した!」
・父親の勇一さん(1月27日)
「ただ7勝7敗はもうやめてって、ゆっくり休んでくれということ」
・母親の恵美子さん(1月27日)
「三役(大関・関脇・小結)に上がりたいと、大きな目標を立てているみたいなので無理せず」
・父親の勇一さん(1月27日)
「けがなく一年を過ごしてくれればいいかなと思います」
◆一山本本人に生インタビュー(1月28日)
・堀啓知キャスター:勝ち越しおめでとうございます
・一山本関:ありがとうございます
・堀啓知キャスター:5場所連続で7勝7敗の千秋楽、精神的にどうでしたか?
・一山本関:そうですね、本当に嫌ですね
・堀啓知キャスター:VTRを見るとご両親、喜んでいましたね?
・一山本関:そうですね、ありがたいですね
・堀啓知キャスター:現在、母校(大野農業高校)の合宿所にいるということですが、久々に北海道に帰って来てどうですか?
・一山本関:今年は意外と暖かい感じがします、暖冬で過ごしやすくてよいですね
・堀啓知キャスター:この後、岩内町の実家に戻るということですが、ご両親に合うのはいつ以来?
・一山本関:去年夏に札幌巡業があったので、その時以来です
・堀啓知キャスター:久々に実家に帰る心境は?
・一山本関:実家に帰るのは1年ぶりぐらいなんで、すごいうれしいですね
・堀啓知キャスター:実家で必ず食べるものありますか?
・一山本関:僕は子どものころから枝豆が好きなので、枝豆ご飯を作ってもらっています
・堀啓知キャスター:イメージですと、お肉をいっぱい食べそうな感じでしたが?
・一山本関:子どものころから安上がりの子だと言われていました(ハハハ…)
・堀啓知キャスター:情報ですと、力士の立場で、別の部屋の力士の推し活をしているって本当ですか?
・一山本関:はい、推し活しています。今場所の千秋楽で対戦した若隆景関です。相撲のスタイルが好きです
・鈴井貴之さん:推し活している若隆景関と千秋楽に対戦した時の心境は?
・一山本関:土俵外と土俵の上では、しっかり分けて考えているので、推し活と切り替えて相撲をとっています
・堀啓知キャスター:ちなみにグッズとかも持っているのですか?
・一山本関:グッズは協会から出れば、たくさん買っています
・堀啓知キャスター:不思議じゃないですか?ライバルですよね?
・一山本関:ライバルではありますが、推させていただいています
・鶴岡慎也さん:今の明確な目標は?
・一山本関:三役を目標に今は、頑張っています
・堀啓知キャスター:今前頭六枚目、ここから上がっていくのは大変ですか?
・一山本関:番付が上がっていくと、上位と戦うことも多くなるので、ここからまた大変になると思います
・堀啓知キャスター:我々は一山本関を推していますので、三役を目指して頑張ってください
・一山本関:はい、ありがとうございます
北海道出身の三役となれば93年初場所の大翔鳳以来、31年ぶりとなります。