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【北海道知床沖沈没事故】運航会社、桂田精一社長がコメント「法人代表者としてこれからも謝罪と償いを続けていく所存」 業務上過失致死の罪で起訴

2024年10月09日(水) 14時49分 更新

起訴された「知床遊覧船」社長 桂田精一被告(61)(2024年9月 網走海上保安署)
起訴された「知床遊覧船」社長 桂田精一被告(61)(2024年9月 網走海上保安署)

 北海道・知床の観光船沈没事故で、釧路地検は運航会社の社長を業務上過失致死の罪で起訴しました。
起訴を受けて、桂田社長が弁護士を通じてコメントを発表しました。

「知床遊覧船」の社長、桂田精一被告61歳は、2022年、運航管理者としての義務を怠って船を沈没させ、乗客乗員を死亡させた疑いで逮捕・送検されました。

捜査関係者によりますと、桂田被告は、「豊田船長と海が荒れたら引き返す条件付き運航で出航し、船長の判断で戻って来ると思っていた」という趣旨の供述をしていました。

そして、勾留期限の9日、釧路地検は桂田被告を業務上過失致死の罪で起訴しました。

海難事故で、直接船を操縦していない運航会社の社長が刑事責任を問われるのは極めて異例です。

桂田被告の弁護人は、9日、裁判所に保釈請求を行いました。

起訴を受けて、9日、桂田被告は、
「2022年4月23日に、有限会社知床遊覧船が事故を生じさせ、多くの乗客の方、全員に犠牲を生じさせてしまったこと、また、依然として行方不明の方々もおられることについては、法人代表者としてこれからも謝罪と償いを続けていく所存です。これから刑事裁判を受けることになりましたが、刑事裁判の場では、本件事故に関わる私個人の認識や記憶していることをきちんと申し述べたいと思います」と弁護士を通じてコメントを発表しました。

一方、第一管区海上保安本部は、9月、「KAZUⅠ」の当時54歳の船長については、出航前の適切な検査のほか、当日も天候の悪化から出航中止などをする義務があったのにこれらを怠り、乗客乗員を死亡させたとして業務上過失致死などの疑いで容疑者死亡のまま書類送検していましたが、釧路地検は、9日、不起訴処分としました。