大手脱毛サロン「アリシアクリニック」が破産「おかしいなとは思ってた」従業員が語った突然の解雇…利用者への返金も極めて難しいか
2024年12月11日(水) 17時32分 更新
札幌市の店頭に貼リ出された、破産を知らせる「告示書」です。
勤務していた看護師
「これからどうしたらいいかも分からないし、本当に憤りを感じています」
全国展開の医療脱毛サロン「アリシアクリニック」の札幌市の店舗で働いていた看護師です。
クリニックを経営する医療法人「美実会」と一般社団法人「八桜会」が東京地裁に破産を申請し、12月10日、破産手続きの開始が決まったのです。
勤務していた看護師
「(10日の出勤時に)破産手続き開始しました、本日付けで全従業員解雇いたしますと聞かされて…」
「(以前は)追加でコースをやらないかという声掛けを患者にしていたが、(先週から)声掛けも一切するなということがあったので、おかしいなとは思ってた」
札幌市をはじめ全国の44店舗で働く従業員全員が、突然解雇されました。
12月分の給料は支払われません。
勤務していた看護師
「1か月分の働いた給料が出ないというのは絶対におかしいことだと思うし、急に仕事が無くなって今月分の給料が出ませんと言われてもどうにもできない」
東京商工リサーチによりますと、美実会はコロナ禍などの影響で同業他社との競争が激しくなり、2023年4月期は7,539万円の最終赤字を計上していたということです。
2社の負債総額は124億7133万円、債権者は9万1818人で、エステ業界の倒産としては、過去最大規模です。
時崎愛悠 記者
「クリニックが入るビルの看板には、破産開始手続きを記す紙が貼られています」
12月11日、札幌市のアリシアクリニック。
利用者の中には、倒産したのを知らずにやってくる人も…。
利用客
「11時から予約していて来た。(施術代は)全部で30万ちょっとくらい。突然のことすぎてびっくりしてて言葉が出ない」
ホームページには1回当たり約1万円。5回で13万円の全身コースもあったというアリシアクリニック。
利用客の多くはすでに多額の代金を支払っていました。
そして破産後、ホームページには…。
アリシアクリニックHPより
「未施術分の施術代を返金することは、極めて難しい状況です」
勤務していた看護師
「あと何回(施術が)残っていたのにとか、最近契約したばかりだったのにという患者がいて、患者にご迷惑をおかけしてしまっているというのが本当に申し訳ない」
美実会と八桜会は、利用者向けに新たに問い合わせフォームをつくったほか、今後の対応については破産管財人のホームページで随時発信するとしています。