札幌・白旗山伐採問題 野鳥保護団体が要望書提出 クマゲラなど絶滅危惧種の保護を訴える
2024年11月18日(月) 19時42分 更新
札幌市清田区の白旗山で進む大規模な伐採問題で、日本野鳥の会札幌支部が札幌市に要望書を提出しました。
白旗山では、札幌市がゼロカーボンシティ実現などを理由に、2022年度から大規模な森林の皆伐を行っています。
日本野鳥の会の調査では、国の天然記念物クマゲラや準絶滅危惧種エゾライチョウなどの生息が確認されています。
野鳥の会は、伐採によって絶滅に拍車をかける可能性があると主張し、文化財保護法第196条(※注1)に違反する可能性があることを指摘しました。
日本野鳥の会札幌支部 猿子正彦支部長
「貴重な生物を子々孫々まで残していかなければいけない。地球の生き物をもっと守ろうよ、もっと増やしていこうよと(意見書を)出させてもらいました」
要望書では、1)白旗山の皆伐の中止や、2)日本野鳥の会の鳥類調査の結果を無視した理由の説明、3)伐採を行う際の事前調査の実施、4)野生動植物の繁殖期を避けた伐採の実施などを求めています。
これに対して札幌市は…。
札幌市建設局みどりの推進部 鈴木浩二みどりの管理担当部長
「環境への配慮は札幌市としても対応していかなければいけないので、森林整備を進めていく上で、どのような環境配慮が可能か検討していきたい」
札幌市は2週間をめどに、日本野鳥の会に対して要望の回答をしたいと話しています。
(※注1)文化財保護法第196条…「史跡名勝天然記念物の現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をして、これを滅失し、毀損し、又は衰亡するに至らしめた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。」