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孤独死や事故死などがあった“事故物件”専門の不動産会社 特殊清掃などの手続きサポートのほか、供養後に物件を買い取って全面リフォームまで…会社名は『供養不動産』 札幌市

2025年03月06日(木) 19時00分 更新

札幌市の不動産会社が、過去に事件や自死などがあった、いわゆる『事故物件』を専門に取り扱う会社を立ち上げました。

会社の名前は『供養不動産』。仕事の内容も独特です。

札幌市内にあるマンションの一室です。

去年6月、この部屋のソファーで、独り暮らしの70代の男性が死亡しているのが見つかりました。死後、約2か月が経っていました。



マンションを相続した男性の息子は、売るに売れず、いわゆる『事故物件』を専門に取り扱う札幌の不動産会社に買い取りを依頼しました。



それが、『供養不動産』です。

『供養不動産』 長崎大樹 代表責任者
「ゴミ屋敷みたいな状態にもなってました。そこで亡くなって2ヶ月ぐらい。夏場だったのもあって、ハエとかもかなり飛んでたみたいで、悪臭も結構ありました」



『供養不動産』の仕組みはこうです。

まず依頼のあった『事故物件』について、遺品整理や特殊清掃など、さまざまな手続きをサポートしています。

そして、買い取り後、室内などをリフォームして売りに出します。



リフォームなどの工事を行う前には、依頼主に気持ちの整理をしてもらうために、物件の供養も行います。

『供養不動産』 長崎大樹 代表責任者
「(事故物件は)汚れているところだけ、痛んでいるところだけ直すという、いわゆるリフォームとは違って、やはり嫌悪感も全部消すことを考えて全面的に直している」



独り暮らしの70代男性が亡くなり、約2か月経ってから遺体が発見された、札幌市内にある“事故物件”とされるマンション。



『供養不動産』が、室内のリフォーム工事などを実施した結果、1か月半ほどで臭いもまったく気にならない、見た目もまったく違う新たな物件に生まれ変わりました。



『供養不動産』 長崎大樹 代表責任者
「事故死、自殺なんかされて、相続してっていうことになると、精神的にもかなり弱っているお客さまが多いので、感謝してもらえたときに、やりがいを感じる」

去年1月の設立以来、すでに4つの物件を買い取ったという『供養不動産』。代表は、少しでも買い手が見つからない『事故物件』が減ることを願っています。

北海道ニュース24