高速料金『休日割引』3連休が対象外へ “値上げの春”家計に追い打ちで不満の声…理由は「渋滞の緩和」
2025年03月21日(金) 16時15分 更新
札幌・帯広間、「3,110円」が「4,440円」に?4月以降、3連休のドライブが遠のきそうです。
北海道音更町の「道の駅おとふけ・なつぞらのふる里」を取材しました。
自慢は何と言っても、十勝地方の食材を使った「フードコート」です。
ナギーブモスタファ記者
「十勝といえばやっぱり豚丼。いただきます。うーん!これこれ!おいしい」
埼玉から
「柳月のとなりにあって観光しやすい。ここに来れば満足できる」
札幌から
「ここに来れば十勝のグルメが全部食べられるし、子どもたちがキッズスペースが大好きで、延々と遊べる」
地元の農産物の直売コーナーも充実し、大手旅行雑誌の道の駅人気ランキングで、総合満足度は1位。
オープンから3年で400万人が訪れた人気の理由は…。
道の駅おとふけ 山本茂貴 事務局長
「音更帯広インターがすぐ近くにあるので、利用者が下りてすぐに来られる。高速を下りて、車で約2~3分で着く距離感で好立地」
札幌南インターから高速道路に乗って、道の駅まで2時間16分。
途中、パーキングエリアが少なく、休憩やランチにはもってこいの立地です。
札幌南インターと音更帯広インターの間の通行料金は4,440円。
これが休日割引だと3,110円とかなりおトクですが、4月からは割引の適用が厳しくなります。
ナギーブモスタファ記者
「国と高速道路各社は『3連休』の通行料金について、休日割引の対象から除外することを発表しました。理由は渋滞の緩和です」
『休日割引』は、休日に高速道路をETCで利用すると、通行料金が3割引きになる制度です。
札幌インターと旭川鷹栖インターの間は、通常3,380円が2,370円に。
札幌南インターと大沼公園インターの間は、通常6,120円が4,280円になります。
地方の賑わいを産み出すことが目的で政府が始めた制度ですが、最近、多発する渋滞やオーバーツーリズムを防ぐとの理由から、これまでの春の大型連休やお盆などに加え、新年度から土曜・日曜・祝日が連続する3連休も、割引の対象外にしたのです。
道の駅の利用者(音更町民)
「えーっなくなるのか…。仕事で遠くに行く用事があるから、ちょっと悲しいニュース」
埼玉から
「ちょっと理解が難しい。わざわざそんなことをして、逆に交通量が減って観光に影響が出ないのか」
札幌から
「北海道で渋滞を感じたことがない。全国それぞれ地域によって差があるのに、全部一緒というのはおかしい」
高速道路から近いことを売りにしている、道の駅の担当者も困り顔です。
道の駅おとふけ 山本茂貴事務局長
「道の駅おとふけとしても、客足への影響が少なからず出ると見ている。段階的にテストなどをやってもらったほうがよかったと思う」
こちらは、高速道路の休日の渋滞状況を示した国土交通省の資料です。
松本雅裕 記者
「東京など大都市圏には、渋滞が多いことを示す赤や黄色の路線が目立ちますが、道内は「渋滞なし」の黒い線、もしくは渋滞があっても10回未満の緑の線が占めています」
全国一律の割引き除外に国交省は、「3連休でも交通の集中が発生していることから、更なる交通の分散と観光需要の平準化を目指す」としています。
何から何まで値上げされる春、休日の楽しみも例外ではないようです。