廊下中に響き渡る大声で指導するパワハラ 部下2人が精神疾患発症 50代幹部自衛官を停職1年の懲戒処分 陸上自衛隊
2025年01月15日(水) 15時48分 更新
陸上自衛隊北部方面総監部に所属する50代の幹部自衛官が、複数の部下に対し、大声を上げるなど威圧的な言動で指導して、2人が精神疾患を発症したとして、停職1年の懲戒処分となりました。
懲戒処分を受けたのは、陸上自衛隊北部方面総監部に所属する50代の1等陸佐です。
陸上自衛隊によりますと、1等陸佐は、2022年8月ごろから2023年3月ごろまでの間、複数の部下に対し、大声を上げるなど威圧的な言動で指導し、精神的苦痛を与え、このうち2人が精神疾患を発症するなど、職場環境を悪化させました。
暴言や人格否定のような発言はありませんでしたが、執務室内で部下の業務要領などについて、廊下中に響き渡る大声で指導をしていたということです。
部下隊員からの部隊への報告で事案が発覚し、陸上自衛隊が本人および周辺からの聴き取り調査を行いました。
調査の結果、パワハラ行為が明らかになり、自衛隊法第46条1の「職務上の義務に違反し又は職務を怠った場合」にあたるとして、陸上自衛隊は、14日付で、1等陸佐を停職1年の懲戒処分としました。
1等陸佐は、部下への態度を改めているということです。
処分を受けて、陸上自衛隊北部方面総監の末吉洋明陸将は「このたびの事案を受け、隊員指導の徹底を図り、健全な部隊および隊員の育成にまい進して参ります」とコメントしています。