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「あと半年遅ければ…」タレントの休井美郷さんが検診で異常発見、ウイルス感染から発症の子宮頸がん、リスク低減へ“検診の大切さ”訴える

2024年09月20日(金) 20時16分 更新

20代や30代でもかかる子宮頸がんは、予防できるがんとしても知られています。皆さんと考えたいのは検診とどう向き合うかです。

気づいたときには「がんの一歩手前」の状態でした。



タレント 休井美郷さん(33)
「本当にびっくりしすぎて受け入れられなくて」

タレントの休井美郷さんです。
自覚症状はなく6年ぶりに受けた検診で異常が見つかり、「あと半年遅ければ子宮頸がんに進行していたかも」と告げられました。



子宮頸がんは、主に性交渉から感染するHPV=ヒトパピローマウイルスによって発症する「進行性のがん」です。



北海道対がん協会 細胞診センター 岡元一平所長(産婦人科医)
「基本的に8割の女性がかかるウイルス。非常に身近なウイルスで、かかることは決して恥ずかしいことでも悪いことでもない」



ウイルスは若い世代を中心に免疫などで自然に排出される一方、一部では感染が続きがんになります。がんの前段階の状態であっても、自然と消えることも多くあります。その兆候を見逃さないよう大切になる検診は子宮頸部の細胞をこすり取って行います。



国が接種をすすめるワクチンは、200種類以上あるHPVウイルスのうち、がんを起こしやすい型に効果があるとされています。

一方、ほかの型のウイルスや接種の前に感染していた場合はワクチンだけでは防ぎきれず、検診が重要となってくるのです。



感染は20歳前後が多く、5年から10年かけてがんの発症率が上がります。



北海道対がん協会 細胞診センター 岡元一平所長(産婦人科医)
「25歳を超えたころから2年に1回、大体感度が70%の検査だから2回受けてもらうと9割の病変を発見できるので繰り返し受けることが重要」

がんの一歩手前と診断された休井さん、将来は子どもを持ちたいと考えていたため、早産のリスクを避けるため子宮頸部を切り取らずレーザーで焼く手術を選択しました。

タレント 休井美郷さん(33)
「産婦人科はちょっと怖いと私も思っていたから気持ちもすごくわかるが、早期発見のために病院に行ってほしい」



北海道対がん協会 細胞診センター 岡元一平所長(産婦人科医)
「(子宮頸がんは)女性の人生を変えてしまう。お母さん世代がきっちり理解していれば娘さんに正しい情報を伝えて、娘さんから子どもに伝わっていく」

30代から40代の発症率が高いことから、マザー・キラーと呼ばれる子宮頸がん。リスクを防ぐために多くの選択肢を持っておくことも必要です。