児童の通学を守りたい…廃止のバス路線を継承「安心して登校できる」バスの中でのふれあいから1日が始まることを想定したダイヤ編成 札幌市南区
2025年04月01日(火) 17時14分 更新
1日、札幌市内では路線バスが大幅に減便となりました。バス路線の廃止に揺れた、ある地域を取材しました。
通勤・通学や買い物…生活に欠かせない交通手段の一つバス。
しかし、運転手不足は深刻で、北海道中央バスは1日のダイヤ改正で札幌を中心に、路線廃止と減便で440便を削減しました。
・利用者
「お年寄りも多い、私たちもほかに交通手段がない」
一方で、あえて新路線に乗り出すバス会社も。
セレモニー花束贈呈(1日)「どうもありがとう」
1日から変わるバス事情を「もうひとホリ」します。
・芸術の森地区連合会 下総仁志会長
「このエリアは札幌10区の中では、高齢者率が高いエリアですから」
真駒内駅から車で10分、札幌市南区の駒岡地区です。唯一の公共交通機関はバスですが、中央バスは3月末での路線廃止を発表していました。
・駒岡小学校 岡亨教頭
「本当に困ったことになったと、子どもたちの通学の手段がなくなる」
全校児童89人の札幌市立駒岡小学校は特認校です。特認校とは、恵まれた自然環境の中で教育する小規模校で、ここで学びたいという希望者は、校区外からでも入学できます。
これは45年前1980年に取材した、駒岡小学校の通学の様子です。
(1980年当時の校長先生がバス停で)「おはよう。はい、バスに乗りなさい」
(1980年当時の校長先生がバス車内で)「きのう、うちに帰ってお母さんとお話しした?」(児童)「した。勉強のこと」
校長先生が児童たちと話をしながら、バスに揺られて学校へ向かいます。
・駒岡小学校 岡亨教頭
「今はバスの中でどう過ごすか、上級生の関わりだったり、地域の方と関われる大切な場所になっている」
児童や地域住民のために、バスの廃止は避けたいと、手をあげたのは「ばんけいバス」でした。
・ばんけいバス 井上浩勝社長
「みなさんもご存じのように、ドライバーは求人しても集まらない状況の中で、小さい会社ですけど引き受けた」
ばんけいバスでは、新たに運転手2人を増員、バス2台を購入して駒岡線を引き継ぐことにしました。
会社にとっては大きな出費です。運行本数は減りますが、ダイヤには気を使ったと話します。
・ばんけいバス 井上浩勝社長
「学校の希望があって(真駒内発)8時3分に、できるだけ前の時間に合わせダイヤを組んだ」
登校時間にあわせた、真駒内駅午前8時3分発。1日がバスの中でのふれあいから始まることを第一に考えました。
・駒岡小学校 岡亨教頭(前日の31日)
「乗り場も変わらず時間も変わらず、すべて準備いただいた。子どもたちも安心して登校できる」
1日朝の駒岡小学校です。児童と地元の人たちが集まり、バス路線の継続を記念するセレモニーを開きました。
・地元の住民
「校区外の市内から来る人は、バスがないと通えないのでよかった」
・駒岡小学校 岡亨教頭
「本当にほっとしました。ばんけいバスに引き継いでいただいてありがたい」
(児童たちがばんけいバススタッフ花束贈呈)「ありがとう」
これからお世話になる新1年生たちが、感謝の花束を贈りました。
堀知啓キャスター
バス運転手不足をどうにかしないかぎり、今後も廃止や減便の心配がありますね。
堀内大輝キャスター
札幌市では、こんな取り組みも始まりました。
札幌市はバス会社のじょうてつ、北海道アルバイト情報社と連携協定を結びました。バス運転手として働くことを希望する外国人留学生に運転免許の取得や日本語学習のサポートなどをするもので、2028年度の外国人運転手デビューをめざしています。