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「ポルシェを会社の金で…家事代行サービスで飼い犬の世話」運営会社社長に組合が怒り…『業務スーパー』北海道内7店舗の今後の行方

2024年07月30日(火) 20時04分 更新

たくさん買えて、しかも安いことで人気の「業務スーパー」。その北海道内の7つの店舗を運営する会社が30日から、破産手続きに入りました。店はどうなるのか動揺が広がっています。



札幌市の狸小路にある業務スーパーです。異変が起きていました。


「たまたま買って行こうかなと思って寄ったら、安くてびっくり」



商品棚には空きが目立ち、5割引きのシールも。

通常の割引セールではありません。店が営業できない状況に追い込まれていたためモノを売らなければならなかったのです。

店の運営会社の社員が加入する組合の担当者は。



全国一般東京東部労働組合 須田光照書記長
「社長は話にならない、耳を傾けない状況が続いていて、ポルシェを会社の金で買ってみたり家事代行サービスで飼い犬の世話をさせたり、仕事とは関係ないことで支出したり不誠実な対応だと、僕らは考えている」



海外の商品を直接買い付けて、税関手続きも社員が行うなど、徹底したコストカットで、売り上げを伸ばしてきた「業務スーパー」。

たくさん買えて、しかも安い。「業務」と名は付きますが、私たちでも利用でき、家計の味方になっています。



北海道内に35ある店舗のうち、問題になっているのは札幌市の狸小路や旭川市、苫小牧市など7つの店です。



組合によりますと、フランチャイズでこの7店舗を運営する「ケヒコ」の社長が、会社の資金を私的に流用していたことが判明。

これに抗議するため7つの店は18日にストライキに突入しました。

しかし、賃金が不払いになるおそれが出たため、従業員らは給与を確保しようと会社側に通告した上で、24日にストをやめ営業を再開していました。


「すごく助かる(ほかと)同じ品物でも安い。もう(店の)中はカラだ。ほとんど」



そうした中30日、ケヒコとその親会社など3社が11億円あまりの負債を抱えて破産手続きに入ったことが分かりました。

店はどうなるのか、私たちはケヒコの社長に取材を試みました。



社長の携帯電話は不通…

組合側は今後、雇用の確保と平行して、社長の経営責任などを追及する構えです。

なお組合によりますと、従業員の7月分の給与は満額支払われ、28日には、会社側の弁護士からは「団体交渉に応じる」と連絡があったということです。

また、破産管財人の弁護士は、破産手続きに入った後の営業については「裁判所の許可はないので、営業の権限はない」としています。