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【旭川女子中学生いじめ自殺】元校長「全くの濡れ衣」学校は適切に対応と主張、第三者委の「組織的な体制に問題」という指摘に反論「捏造記事と同じ、でたらめ」

2025年03月24日(月) 18時48分 更新

 4年前、北海道旭川市でいじめを受けていた女子中学生が自殺した問題で、当時通っていた中学校の元校長が、HBCの取材に応じ、「学校は適切に対応していた」と主張しました。

2021年に旭川市内の公園で凍死しているのが見つかった、当時中学2年の廣瀬爽彩さん。



この問題を調べていた旭川市長直属の再調査委員会は、去年6月、「いじめが自殺の主な原因」とする報告書を公表しました。



廣瀬さんが通っていた中学校の元校長
「全くの濡れ衣と、とらえている」

こう主張するのは廣瀬さんがいじめを受けた当時、通っていた中学校の元校長です。

廣瀬さんの遺体が見つかってちょうど4年となった23日、元校長は札幌市で開かれたシンポジウムに登壇しました。

廣瀬さんが通っていた中学校の元校長
「学校は爽彩さんを救おうと思って一生懸命やっていた。学校は適切に対応していた」



当初、この問題を調査した旭川市教委の第三者委員会は学校の対応について「組織的な体制に問題があった」と指摘。

また、その後に設置された市長直属の再調査委員会も「いじめへの対処を怠った」と報告していますが、元校長は、各委員会の結論に反論します。



廣瀬さんが通っていた中学校の元校長
「組織的に対応してますよ。隠蔽なんかしてませんし、実際に生徒に調べて聞いている」
「(第三者委の)報告書でいじめの事実が6件認定されているが、その6件ほとんど学校で掌握してます」



ではなぜ、いじめを把握していながら「重大事態」として対応しなかったのか。

廣瀬さんが通っていた中学校の元校長
「それは本人がどういうふうに捉えていたかっていうところが、学校としては聞けなかったっていうこと」

一方、再調査委員会が新たに認めたクラス内でのいじめについても否定しました。



廣瀬さんが通っていた中学校の元校長
「クラス内のいじめはなかった。母親からいじめの相談もなかった。再調査委員会の報告書について言えば、問題になってる文春オンラインの“捏造記事”と全く同じ内容です。でたらめです」

今回の発言内容について旭川の高校教諭で、いじめ問題に取り組むNPO代表の岩岡勝人理事長は「責任を押し付けているように見える」と指摘します。



NPO法人「学校の底力」岩岡勝人理事長
「プロである以上、自分たちがやったやったといっても評価は他者がすることになる。第三者委員会だけではなく、保護者や子どもたちから見られたときに、動いていないように見られてしまったら、これはもうプロとは言えない」



遺族側は学校などが「いじめから目を背けて責任転嫁し、漫然と放置した」などとして旭川市に約1億1000万円の損害賠償を求めています。

北海道ニュース24