狭いプール、狭いかまくらで飼育展示…無許可建築「ノースサファリ」動物移動の計画書をメールで提出、移動方法や動物の譲渡先は明かされず
2025年03月31日(月) 17時18分 更新
市街化調整区域での無許可建築が問題となっている「ノースサファリサッポロ」。
600頭以上いる動物たちの移動先が焦点の一つでしたが、「ノースサファリ」側は3分の1の動物たちを移動させたとする計画書を札幌市に提出しました。
高橋智也記者
「動物の移動に関する計画書が提出されたノースサファリサッポロです。きょうは動物園が営業していないこともあって、中は閑散としています」
動物の移動に使うのでしょうか。31日の「ノースサファリサッポロ」は大型トラックが出入りしていました。
また、園内では運送用とみられるワゴン車の横で黒い布に覆われた大きな箱型のものも確認できました。
2月撮影された園内の映像です。
狭いプールで泳ぐ3頭のアザラシ、狭いかまくらの中で止まり木に繋がれたフクロウ。決して快適とは言えないような場所で多くの動物たちが飼育されていました。
建物の撤去に向け、こうした動物の取り扱いが課題となるなか、運営会社は28日夜、園内で飼育する動物の移動計画書を札幌市にメールで提出しました。
計画書では去年末の時点で640頭いた動物のうち、31日までに210頭をすでに移動させたことを明らかにしたほか、4月からの新年度に95頭を移動させ、残る335頭については再来年度以降に調整すると報告しています。
一方、札幌市が求めていた動物ごとの移動方法などについては、記載はありませんでした。
札幌市保健所・生活環境課 長野彩子課長
「約3分の1の動物を搬出したところは一定の評価をしたいと思う。まだ数字が出ているだけなので、引き続き計画書の提出を求める。実行性についても確認していく必要がある」
運営会社は、札幌市に対して「相手方に迷惑がかかるため動物の譲渡先は明らかにできない」と説明しているということです。
札幌市は、今後も詳細な移動計画の提出を求めるとともに園への立ち入りや聞き取りを行ったうえで、違法建築の除却命令を命じるか検討する方針です。