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北海道が“宇宙”に特化した専門部署設置へ 夢物語から成長産業…北海道発の宇宙関連産業の成長促進なるか

2025年03月28日(金) 19時04分 更新

 北海道十勝の大樹町でロケットの発射場の整備が進む中、北海道は、2025年度から宇宙に特化した専門部署を設け、主力産業に育てる方針です。



3月、大樹町から打ち上げられた東海大学の学生手づくりのロケットです。

高さ408メートルまで上がり、大樹町での打ち上げは3年連続で成功しました。

東海大学 学生ロケットプロジェクト 小倉丈さん
「まずはとってもうれしいというのが一番の気持ちです。メンバー全員で実験まで一生懸命、開発・製造・設計をしたのでうれしい」



道内の宇宙産業への期待が高まる中、北海道は4月、宇宙産業の振興に取り組む専門部署を立ち上げます。

鈴木直道 知事
「道内の宇宙スタートアップの課題になっている人材の確保やビジネス機会の拡大への支援、各般への取り組みを進めて、北海道発の宇宙関連産業の成長を促進する」



部署の名前には初めて「宇宙」という言葉を採用し、「半導体」や「再生エネルギー」に並ぶ成長産業に見据えていることが伺えます。



ロケット発射場運営会社 スペースコタン 小田切義憲 社長
「今まで私たち、十勝地方を中心に宇宙産業を広げていくよう準備してきましたが、いよいよ北海道全域でやっていくということになる」

国は現在、整備が進む大樹町のロケット発射場に、基金を活用して最大105億円の支援を決めました。



また、トヨタグループのウーブン・バイ・トヨタも、大樹町のロケットベンチャー、インターステラ社に70億円の出資を決めています。



相次ぐ巨額の支援は、宇宙開発が「夢物語」から「事業化」に近づいていることを示しています。



(Q知事は宇宙に行きたいですか?)
鈴木知事「…半々かな」

そんな中、2025年に大樹町から4年ぶりに台湾系のロケット会社が本格的なロケットを打ち上げることがわかりました。

スペースコタン 小田切義憲 社長
「海外のみならず、国内も含めてさまざまな事業者さんに対応できるように力をつけていきたい。今後、より一層、この大樹町という場所がロケット打ち上げにむいているよということをみなさんにお知らせしていきたい」



台湾には、商業利用できる発射場がないため、そのニーズを北海道に取り込んだ形です。

人が住んでいない広い大地を魅力に「宇宙」という新たな産業が大きく成長しようとしています。

北海道ニュース24