“多頭飼育崩壊”脱走した犬が約30キロ離れた養鶏場を襲撃し鶏208羽死ぬ 元の飼い主の男性(76)「被害の実態がわかれば…」弁償の意思
2025年02月20日(木) 17時43分 更新
1月、北海道網走市で野犬が養鶏場を襲い、208羽の鶏が死にました。
この野犬は、多頭飼育が問題となった牧場から逃げ出した犬でした。
寂しそうにカメラを見つめる犬。
この雑種の犬は、2023年までオホーツクの佐呂間町にある牧場で飼われ、体の大きさから「デカ」と呼ばれていました。
この牧場では、数十年前、捨て犬を保護したことから犬が増え続け、ついには200匹以上となりました。
そして、2023年、飼い主の高齢化と牧場の経営難で多頭飼育が崩壊。
動物愛護団体による救済活動が行われましたが、「デカ」を含めた数匹が、牧場から抜け出し野犬化していました。
・犬を飼っていた男性(76)
「保護して(去勢の)手術して、餌あげる隙に逃げた」
その野犬が、佐呂間町から30キロほど離れた網走市に姿をあらわしました。
1月28日、網走市内の養鶏場で野犬が鶏を襲い、飼われていた328羽のうち、208羽が死にました。
さらに、養鶏場の経営者の男性が野犬を取り押さえる際、腕を噛まれてけがをしました。
野犬がつけていた首輪の番号などから、佐呂間町の牧場を逃げ出した犬とわかりました。
・元の飼い主の男性(76)
「まさか網走まで行っているとは想像もしていなかった。申し訳なかったと思っている。捕まえてくれて感謝している」
元の飼い主の男性は14日、野犬を引き取りました。
・元の飼い主の男性
「(犬は何匹?)今は1匹。被害の実態が分かればこちらでその分は払います」
男性は、養鶏場側に弁償したいと話しています。
今は屋内の囲いの中で、鎖に繋がれている「デカ」。
オホーツク総合振興局は、男性が継続して飼育をするのなら殺処分にはしない方針です。