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40年ぶりにスタジアムに響いた“応援歌”偶然見つけた歌詞の音源・楽譜を大捜索の末…「絶対勝つぞって志があるような歌」北海道岩見沢緑陵高校

2024年07月10日(水) 11時13分 更新

高校野球と言えば選手たちにエールを送る「応援歌」がつきものですが、北海道岩見沢市の高校ではずっと忘れ去られていた「応援歌」が40年ぶりに見つかり、支部大会本番で選手たちを大いに励ましました。



6月、夏の高校野球空知支部大会。

岩見沢緑陵高校の全校応援で歌われたのは、学校伝統の応援歌です。

勇ましく歌い上げましたが実は…。

応援団員
「初めてだったんですけど、すごい楽しかった。40年間歌われなかったのは、すごいびっくりでした」

学校の応援歌なのになぜ、40年もの間歌われなかったのか?

岩見沢緑陵高校放送局3年 安藤遼音局長
「これになりますね。偶然ここで立ち止まったときに応援歌って書いてあったんですけど、校歌しか僕は知らなかったので」



放送局長の安藤遼音さん。

今年開校50年を迎える学校に「応援歌」があることを知り、ルーツを取材することを決めました。

しかし…。

岩見沢緑陵高校放送局3年 安藤遼音局長
「先生方にも聞いてみたんですけど知っている人は1人もいなくて、楽譜は僕も部室やいろいろ探してみたんですけど、見つかっていなくてメロディーも分からない状態です」

忘れられた応援歌を探せ!放送局のメンバーは音源や楽譜がないか、校舎内を大捜索。



岩見沢緑陵高校放送局3年 安藤遼音局長
「開かねえ」



作詞作曲者も分からず、岩見沢市内で聞き込みも…。

岩見沢緑陵高校放送局3年 安藤遼音局長
「卒業生の今の所在を知りたくて…」

ようやく作曲をしたという元吹奏楽部顧問の先生にたどりつきました。



元吹奏楽部顧問 相澤清さん(80)
「我々は旧校舎だった。(応援の機会も)何もないまま進んで校歌だけはあった。何とか応援歌を作って盛り上げようと」

1984年、開校10年を記念に応援歌が作られましたが、商業を学ぶ女子生徒が多かった当時全校で歌う機会は少なかったと言います。



岩見沢緑陵高校放送局3年 安藤遼音局長
「楽譜はお持ちですか?」

元吹奏楽部顧問 相澤清さん(80)
「もちろんないよ…(部室の)棚に置いていった気がしたんだけど…」

貴重な手がかりをゲットし楽譜を発見。

パソコンで曲を再現し吹奏楽部に演奏を頼みました。

そして…

40年ぶりにスタジアムに響く応援歌は、迫力満点。

選手たちを勇気づけました。

応援団長 3年
「絶対勝つぞって志しがあるような歌でとてもかっこいいと思います」

吹奏楽部員 3年
「復活して演奏できたこと、私たちが演奏できてよかったと思いました。いい思い出だし、青春だなと思いました」

再び母校で歌い継がれるよう放送局員らも懸命に記録しました。

岩見沢緑陵高校放送局3年 安藤遼音局長
「今までなかった応援が応援歌によってできた。今後もこういう機会があればぜひ歌ってほしいと思います」