全国最多の有権者数 カギは無党派層…最終盤の論戦 5人の候補者が争う 北海道3区
2024年10月25日(金) 17時26分 更新
全国で最も有権者が多い、北海道札幌市白石区の一部と、豊平区・清田区が選挙区の北海道3区です。
届け出順に5人が立候補し、勝負のカギを握る無党派層に支持を広げようと、最終盤の訴えを続けています。
自民党 高木宏寿氏(64)
「札幌・北海道を世界の金融センターにしよう!」
アメリカ仕込みの経済政策を訴える自民党前職の高木宏寿氏(64)。
復興副大臣として、石破政権が掲げる防災省の創設に意欲を示し、胆振東部地震で液状化被害に遭った札幌市清田区の里塚地区を訪れました。
自民党・前職 高木宏寿氏
「防災から復興。一貫した災害対策国としてのグランドデザインが必要」
自民党への「政治とカネ」の逆風が強まる中、大物議員が「潔白」を訴えます。
自民党 小泉進次郎 選対委員長
「政治とカネ」の問題をメディアを含め言われていますが、3区の高木さん、全く関係ありません」
自民党・前職 高木宏寿氏
「裏金だけに固執して争点にしている。批判だけで、この日本は本当によくなっていくのか」
これに対し批判を強めるのが、立憲民主党の前職・荒井優氏(49)です。
立憲民主党・前職 荒井優氏
「しっかり申告して税金を払う。その当たり前のことを、なぜ自民党の政治家だけがしなくていいと思ってしまっていたんでしょうか」
高校の校長など異色の経歴を持つ荒井氏。
立憲民主党 泉健太 前代表
「立憲民主党政権の文部科学大臣になっていく、そんな人物だと思うがいかがですか」
選挙期間中も、若手経営者との勉強会や、ひざを突き合わせた集会を続けます。
大学生
「中途半端に高い税金を払っても、得られている社会保障はあまり実感として得られていないのがあって」
立憲民主党・前職 荒井優氏
「国会議員とか役所とかが情報を公開していく、フルオープンにしていくことが、信頼感を高福祉高負担であっても低福祉低負担でも多分高めていく」
独自の支持層を広げ、物価高騰対策にも力を込めます。
立憲民主党・前職 荒井優氏
「経済格差をうめるために、食料品の消費税をゼロにする」
ただ、荒井氏にも前回とは異なる事情が…。
3年前は高木氏に4,400票差まで迫ったものの、当時は共産党と連携し、候補者を一本化していました。
今回、共産党は新人の伊藤理智子氏(63)を擁立していて、政権への批判票は分散するとみられます。
共産党・新人 伊藤理智子氏
「核兵器を廃絶して戦争のない平和な社会を実現していく。この点でも大きな争点にしていこう」
比例票の掘り起こしも進めようと、憲法9条を守る大切さなどを訴えます。
日本維新の会の新人、鳥越良孝氏(68)は市議や道議の経験者で、教育の無償化などを主張。
日本維新の会・新人 鳥越良孝氏
「夢や希望が達成できる世の中を作りたい。私は頑張っていきたい」
自民党に不満を抱く保守層の受け皿も目指します。
無所属新人の増田健治氏(70)は政治・医療・教育などの制度改革を訴えます。
無所属・新人 増田健治氏
「政権が乱用され私物化しないように、評価機関・調査機関をつくることが問題を収束解決させる」
5人がしのぎを削る、北海道3区。
都市部の有権者に支持を広げようと、最終盤の訴えが熱を帯びています。