女性と社会がつながる“札幌マルシェ”「すごく勇気をもらった」夫の転勤や育児で孤立してしまう女性が自己実現で輝ける場に
2025年04月07日(月) 16時34分 更新
女性による女性のためのイベント、札幌マルシェが先月、開かれました。出産や育児などで仕事を辞めざるを得ない女性が好きや得意を通じて自己実現をするきっかけの場所となっています。
子どもと一緒に撮影ができるフォトスペースに、色とりどりのガラス細工の花や、手作りの焼き菓子まで。
3月札幌で開催された、女性たちが作る『札幌マルシェ』です。
・来場者
「私も個人事業主でお店をやっているので、すごく憧れます。ちょうど1歳になったばかりなので記念にと思って。かわいい写真が撮れて良かったです」
『札幌マルシェ』とは、女性が社会とつながり、自己実現をする場として、約2年半前から開かれています。
今回から運営スタッフとして参加した小林真衣さん(44)。
札幌マルシェの広報や経理のほか、会場設営や出店者のサポートを担当しています。
・運営スタッフ 小林真衣さん
「自分の好きを得意にしている人が、今日はたくさん出店してくださっているんですけど、少し前にはあまりできなかったような働き方ができていて」
小林さんは普段、オホーツクの北海道紋別市でヨガのインストラクターをしています。
夫の転勤に伴い、飲食業や広報の仕事を辞めざるを得ませんでした。
・運営スタッフ 小林真衣さん
「何をするかではなくて、どうやるかが大事に思うようになった。好きを仕事にした結果、ヨガのインストラクターが長くなっている」
2024年、『札幌マルシェ』に興味を持ち運営メンバーに加わりました。
・運営スタッフ 小林真衣さん
「出る人ももちろん楽しんでもらえるし、運営も“応援してるんだ”と楽しめる」
『札幌マルシェ』に魅せられた人は小林さんだけではありません。
札幌市で3人の幼い子どもを育てている田中みちさん(34)です。
看護師の仕事を続けていましたが、育児との両立が難しくなり辞めることに。
・田中みちさん
「やらなきゃいけないものがたまると、(子どもを)抱っこしてでもやるっていうことが時々あります」
育児中心の生活にやりがいが欲しくなり、小さい頃から好きだった小物作りに挑戦しました。
・田中みちさん
「何を売ったらいいかとか、どこで売ったらいいかっていうのをわからなかったんですけど、SNS見ていたら“札幌マルシェ”というハンドメイドの物を売るマルシェが近くでやっていることを知りました」
2024年から出店している『札幌マルシェ』がきっかけとなり、作品の人気が出て、常連も数多くいます。
さらに、関東や大阪の会社に販売を委託しています。
・田中みちさんの夫 大地さん(33)
「いろんな人とつながっていく。その人とのつながりで人生も楽しくなっていくのかなと見ていて思うので、これからも続けてほしい」
・田中みちさん
「私がそんなことをできるって思ってなかったから、まだ2人でいっぱいいっぱいだったので。(札幌マルシェを)見て、ママたちもできるんだなとすごく勇気をもらった」
4月中旬に夫の転勤で東京に行くことが決まり、最後の『札幌マルシェ』への出店となりました。
田中さんの作品のファンという女性がやってきました。
・来場者
「こちらください。転勤されちゃうと言われていたので、会いに来た。寂しいです、めちゃくちゃ。オンラインとかでどうにかして(商品を)取り寄せたいと思っています」
・田中みちさん
「最初は趣味という気持ちで始めてるので、そんなにハードルが高い感じはなかったです。『私もちょっとやってみたいんだよね』と言う人が時々いらっしゃって、『全力でやってみたらいいよ』と私は言っています」
・運営スタッフ 小林真衣さん
「数か月かけて何かを育てたり、目に見えない何かを作り上げていくのは結構苦手だったんですが、長い時間かけての爆発力がとても楽しかったので、また長いスパンで自分に何かを課して、頑張ってみたいと思います。今度はハイブリッド参加をしてみたくて、出店者兼運営というのをやってみたいなと思っています。キャンドルをやりたいなと」
女性が新たな挑戦をするために。『札幌マルシェ』はこれからも活動を続けます。