札幌市が“生活道路3800kmの除雪”の実施と費用の全額負担を検討 費用を分担してきた「町内会」の高齢化と加入率低下なども背景に…ただ除雪で確保される道幅は狭くなる課題も
2024年11月20日(水) 20時15分 更新
いよいよやってきた雪のシーズン。何かと大変な除雪について、札幌市が検討している新たな案が判明しました。
これまで町内会と費用を分担してきた『生活道路の除雪』について、札幌市が市内全域の3800キロをすべて行い、費用も全額負担する案を検討しているということです。
札幌市建設局雪対策室 茂木秀則室長
「今のやり方をこれからもずっと維持していけるかというと、持続可能ではない部分がある」
高齢化が進む町内会。
加入率が下がる一方で除雪費用も上がり負担感が増していることや、宅配や介護サービスの利用も増え、生活道路の除雪ニーズが高くなっていることが背景にあります。
札幌市の負担金はこれまでの35億円から大幅に増やさないことを目指します。
開始時期を2月から1月に前倒しすることで、作業の集中と作業員全体の人数も減らすとしています。
ただ、確保する道路幅は現在より狭くなります。
東月寒地区町内会連合会 有田京史会長
「前のような形のクオリティーは保てないということを含めて、住民にも丁寧な説明を重ねてもらいたい」
札幌市除雪事業協会 宮浦征宏会長
「事業者の都合で、作業がしやすくなる部分はできる。町内や市民のニーズに合ったものが、どこまで可能かが課題になる」
札幌市は、今シーズン4つの地域で、この案を試験的に行い、今後の方針を決めたい考えです。