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“不審な電話”つないだまま交番に…20代巡査長「相手と話し合ってください」詐欺を見抜けず70代男性130万円被害、北海道警察は巡査長について「厳正に対処」

2025年02月25日(火) 16時45分 更新

被害が止まらない特殊詐欺。2月、北海道釧路市の70代の男性が、130万円をだまし取られました。

男性は当時、電話をつないだまま交番に駆け込み相談しましたが、詐欺を止めるはずの警察官も見抜けませんでした。

きっかけは2月6日、釧路市に住む70代の男性のもとに、通信事業会社の社員を名乗る男からかかってきた1本の電話でした。





通信事業会社の社員を名乗る男
「有料サイトの未納料金があり、裁判になる。裁判の中止費用がかかる」



不審に思った男性は、電話を切らずに近くの交番に駆け込みました。対応したのは20代の男性巡査長。



詐欺グループとみられる電話の相手と直接、話をしましたが、正当な料金の請求だと誤って認識し、男性にこう伝えました。

男性巡査長(20代)
「電話の相手と話し合ってください」



自宅に戻された男性は、その日の夜、電話の相手から指定された口座に30万円を振り込みました。



電話はその翌日にも。

内閣府の職員を名乗る男のほか、サイバーセキュリティセンターの職員を名乗る男からも「あなたのスマホのウイルスで92人の被害者がいて保証金が必要」などと伝えられた男性。

それぞれの男が言う指定の口座に50万円ずつを振り込み、あわせて130万円をだまし取られました。



交番で対応した男性巡査長は、40代の男性巡査部長に相談内容を報告していましたが、巡査部長も見抜けませんでした。



北海道警察は「被害に遭われた方に心よりお詫び申し上げます。職員への指導を徹底してまいります」とした上で、対応した警察官について、「現在調査中であり事実に即して厳正に対処する」とコメントしています。

なお警察は、身に覚えのない未納料金などを要求された場合は、詐欺の可能性が高いとして、すぐに振り込まずに警察に相談するよう呼びかけています。

北海道ニュース24