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JR札幌駅南口再開発の全面開業は2034年度にずれ込む 資材高騰のほか大型プロジェクト重複による人手不足などが要因 バスターミナルは先行開業させる方針

2025年03月19日(水) 17時50分 更新

JR北海道などが進めている札幌駅南口の再開発ビルについて、当初の予定より6年遅れ、全面開業が2034年度にずれ込みます。

新幹線の札幌延伸も大幅に遅れるなか、まちづくりに大きな影響を与えそうです。

JR北海道 綿貫泰之社長
「全国的な資材高騰のほか、道内でも多数の大型プロジェクトが重複しているため、労務の競合が起こっている」



3月19日に開かれたJR北海道の記者会見で、綿貫社長は再開発ビルの開業遅れについて、人手不足や資材の高騰といった要因が重なったことが原因との見方を示しました。

建設予定の再開発ビルは、旧エスタ跡地の『西2街区』と、北海道新幹線のホームと直結する『西1街区』からなり、当初は2028年度の開業を目指していました。





工期は2段階に分けて、バスターミナルが入る『西2街区』を2030年度に…。ホテルやオフィスが入る『西1街区』を2034年度に開業させる考えです。



周辺に分散していたバス停を集約し、市民の利便性を高めるため、バスターミナルの完成を急ぎます。



JR北海道 綿貫泰之社長
「現在、仮バス停として路上に出ている状態。先行開業の段階で、西2丁目のバスターミナルを有効活用しまして、できるだけ路上から新しいビルの中に戻せるように」

工事費は、当初計画の2倍強の約3700億円が見込まれたことから、『西1街区』を巡っては、規模の縮小も検討しているということです。



再開発ビルに加えて、新幹線の開業の遅れは、沿線の自治体には死活問題で、国は説明行脚を進めています。



小樽市 迫俊哉市長
「さらなる工期の短縮策を講じて、1日も早く完成、開業に取り組んでほしい」



新幹線の開業と再開発事業で、経営の安定化を目指していたJR北海道。相次ぐ事業の遅れは、市民生活にも影を落とすことになります。

北海道ニュース24