ニュース

Official Account

札幌の秋元市長「これ以上は看過できない」無許可で建設して20年近く営業の『ノースサファリサッポロ』 “施設撤去の考え”を示しつつも新たな事業も進行中か

2025年02月10日(月) 17時28分 更新

札幌市南区の『ノースサファリサッポロ』が、無許可で動物園施設を建設し、20年近く営業を続けている問題で、札幌市の秋元市長は「看過できない」として、運営会社に早急な撤去を求めました。

◇札幌市長が語気を強め「非常に多くの違法建築物…看過できない」

札幌市 秋元克広市長
「150棟あまりという、非常に多くの違法建築物が建築されている。それにもかかわらず宿泊施設がオープンした状況があり、これ以上は看過できない」



是正せずに営業を続け、施設を拡大していった運営会社に対し、語気を強めて話す秋元市長。

札幌市は『ノースサファリサッポロ』が、原則として、建物が建築できない市街化調整区域に無許可で施設を建設し続けたとして、運営会社に対し、施設の『除却命令』を検討しています。



◇《案内板は骨組みのみに…新たな違法も明らかに》

松本雅裕記者
「国道230号線沿いにありました案内看板ですが、撤去され骨組みだけが残されています」



運営会社が国道沿いに違法に設置していた案内板は、9日の時点で、一部は取り外されたものの、骨組みは残されたままで、近くの交差点の1基は撤去されていませんでした。

こうした中、運営会社をめぐって、新たな違反も明らかになりました。

去年8月、運営会社が開設したキャンプ場の大型テントなどの施設が、札幌市の管理する河川用地にはみ出して設置されているのが確認されました。

札幌市は、撤去するよう指導しました。



◇《撤去の考えを示しつつ、別の市街化調整区域で新事業を進行中か》

さらに、動物園の土地と同じ、別の市街化調整区域で、新たな事業を計画していることも分かりました。

この新事業について運営会社は、去年7月『ノースサファリサッポロ』がある、札幌市南区豊滝地区の住民に説明会を開いていました。



説明会に参加した 小林久公さん
「(運営会社側は)『土地は買いました』と。図面も持って来ていなかったので、住宅地図に印をつけてくださいと(頼んだ)。道路に向かって“コの字型”で、相当広い面積を買っているので、びっくりした」



住民によりますと、運営会社が購入したのは『ノースサファリサッポロ』の北東側。川を挟んで、北の端が住宅街に面した土地です。



説明では、この土地に今年春に車350台が駐車可能な“イベントスペース”をオープンさせる計画だと話したということです。



説明会に参加した 小林久公さん
「(営業時間が)午後5時から午後10時まで…と。夜間にマイクが、がんがん鳴って、音楽がかかって、それは住環境の破壊ですよね」

購入したとされる土地には、去年の夏、重機が入り整地が進められたということです。

動物園を20年近く、違法状態で営業を続けてきた運営会社が、今回の札幌市の指導に応じるのか。

運営会社は今月7日付けで、自社のホームページに『今月中旬から撤去可能なものから対応を進め、関係法令に適した状態にしていく』とコメントしています。

北海道ニュース24