変わる北海道内スーパーの勢力図 西友撤退から約1か月…店舗は順次イオングループに 売上高はトップに躍り出る可能性も 北海道
2024年10月28日(月) 16時52分 更新
北海道内でも親しまれてきた西友の撤退から約1か月、店舗を引き継いだイオン北海道は26日、札幌市西区の跡地に新たなスーパーをオープンしました。その戦略とは。
この日、店頭に並んだサンマが105円。秋の味覚の柿は95円。これからの鍋の季節にぴったりの白菜が105円です。
9月末に閉店した西友の店舗を改装し、26日オープンした「マックスバリュ宮の沢店」です。
麻原衣桜記者
「オープン5分後です。ご覧のように多くの人が訪れ、買い物を楽しんでいます」
西友時代と比べ、店舗の面積はほぼ同じですが、商品数は「8000種類」から「1万2000種類」と1・5倍に増やしました。
また、プライベートブランド「トップバリュ」商品も取り扱うことで顧客の増加を狙います。
客
「(旧西友と)品ぞろえが全然違くて、野菜がいっぱいあってびっくりしました。ほぼ毎日来ます」
また、旧西友の店舗は立地が良く、ここも、地下鉄「宮の沢駅」直結でアクセスが良く、仕事帰りの客などの取り込みを期待できるのです。
客
「西友のときから使っていたので(来た)。地下鉄よく乗るので上がってこれて、すぐ入れるのは便利」
帝国データバンク札幌支店によりますと、北海道内のスーパーは、「イオン北海道」「コープさっぽろ」「アークス」の3強体制が続いてきました。
しかし「イオン北海道」が「宮の沢」をはじめ、北海道内の西友9店舗を買収したことで単純計算で、約261億円が上積みされることになります。
帝国データバンク札幌支店 情報部 渡辺雄大部長
「スケールメリットを追求する、そこにイオングループは強みがある。3大グループの中でも1つ売り上げが若干抜ける可能性があって、さらに規模が大きくなることにつながる」
今後、北海道内から撤退したイトーヨーカ堂を引き継ぐロピアの進出も控え、北海道内スーパーの勢力図は大きく変わる可能性もあります。
マックスバリュ宮の沢店 稲葉博昭店長
「地域密着型ということで、近隣のお客様に冷蔵庫代わりといったご利用とファミリーの方ですね。楽しくお買い物いただける店になれたら」
イオン北海道は、今回の宮の沢店に続き、西友から引き継いだ札幌市内の残る8店舗も12月中旬までに順次オープンさせることにしています。
店舗の数やサービスを充実させるいわゆる「地上戦」や宅配などの「空中戦」など、客のニーズをにらんだシェアをめぐる戦いが続いています。