全国で相次ぐ刃物による襲撃事件…傘やマフラーなど身を守るための対処法とNG行動、通り魔への防犯対策
2024年12月19日(木) 17時41分 更新
全国で刃物による襲撃事件が相次いでいます。身を守るためにはどうすればよいのでしょうか。
今月14日、福岡県北九州市のファストフード店で中学生の男女2人が男に刃物のようなもので刺され、女子生徒が死亡、男子生徒が深い傷を負った事件で警察は19日、現場近くに住む43歳の男を殺人未遂の疑いで逮捕しました。
これまでの捜査で、事件につながるようなトラブルは確認されておらず、男子生徒は男について「まったく知らない人」と話しているということです。
また兵庫県神戸市では、18日、地下鉄三宮駅(さんのみやえき)の改札付近で、通りがかった75歳の女性が49歳の女に背中など2か所を刃物で刺されました。
女性は重傷を負いましたが、命に別状はないということです。2人に面識はないとみられています。
一方、北海道でも、18日午後3時すぎ、根室振興局で包丁を所持していたとして73歳の無職の男が銃刀法違反の疑いで逮捕されています。
もし刃物を持った人物と遭遇してしまった場合、どうすればいいのでしょうか?防犯のプロに聞いてみました。
◆1番大切なのは“逃げる”こと
堀内大輝アナウンサー
「どういう心構えでいればいいのでしょう?」
ALSOK北海道 岩崎樹一郎警備第一課長
「『逃げる』です。この一択で」
1番大切なのは”逃げる”ことです。その時、重い荷物があれば迷いなく捨てることもポイントです。
堀内大輝アナウンサー
「逃げ方でいうと、どういう逃げ方をすればいいでしょうか」
ALSOK北海道 岩崎樹一郎警備第一課長
「このまま後ろに下がる。しっかりと犯人を見て同時に周りを見ながら」
◆“傘やマフラー”も有効
身を守るために“傘”も有効活用できるといいます。
ALSOK北海道 岩崎樹一郎警備第一課長
「少しバタつきをもたせる。相手の顔に向けてあげる」
「バタつかせ距離を取ります。少し下がりましょう」
堀内大輝アナウンサー
「傘も長さがあるので、少し安心感がありますね」
上着やマフラーも活用できるアイテムの一つです。
ALSOK北海道 岩崎樹一郎警備第一課長
「タオルなんですけど、この時期コート、マフラーでも代用が利きます。」
「ただ横に振り回しても効果がないので、バツを描くような形で。ナイフを落とすといっても、刃先から肘を狙って」
「傘よりも不規則な動きになるので、なかなか近づけないという状況を作ることが出来ます」
◆カバンで対処
カバンを使った対処法については…。
ALSOK北海道 岩崎樹一郎警備第一課長
「押して逃げる」
「リュックは振り回すことも出来ますので」
これらの行動は逃げたり、隠れたりするのが難しいときに、相手を怯ませて逃げるチャンスを作るための最終手段です。
ALSOK北海道 岩崎樹一郎警備第一課長
「ファストフード店の事件にしても、多分普通に並んでいた状態だったと思うんですけど、そういうときはカウンター側に背を向けたりするだけで周りの状況が見える」
◆やってはいけないNG行動
・背中を向ける。しゃがみ込む
「後ろから刺される可能性があるのでNG。しっかり相手を見て、そのうえで逃げるということが大切」
・通り魔に反撃する
「相手を倒そうとして、逃げるチャンスを失う。相手は一人とは限らない。しっかりと逃げる」
◆通り魔への防犯対策(アルファセキュリティーの新井富美男代表)
・異変を察知したらすぐ逃げる
・人混みなどでは周囲の状況に配慮
「痴漢やすりの対策にもつながる」
・夜道や危険な場所で1人歩きはしない
「不審者と会って逃げるという状況を作らないということが大切」
・防犯ブザーや大声で助けを呼ぶ
「明るいところ、人の多いところを歩いていれば必然的に助けも来やすくなる」
・スマホ・携帯・音楽などながら歩きはしない
「ながら歩きをすると危険を察知するのが遅くなる」