殺害された女子高生に見立てた人形を橋から川に落とし、あらためて実況見分…内田梨瑚容疑者は「橋から落ちたかどうかは知らない。置いてきただけ」など、いぜん否認続ける　北海道旭川市

2024年06月25日(火) 10時31分 更新

女子高生に見立てた人形と内田梨瑚容疑者21歳

　４月中旬、北海道旭川市で17歳の女子高校生を橋から川に落とし、殺害したとして、21歳と19歳の女２人が逮捕された事件…警察は25日午前、女子高生に見立てた人形を橋から落とすなどし、あらためて現場の状況を調べています。

　旭川市の無職、内田梨瑚（りこ）容疑者21歳と19歳の女は、４月19日、旭川市郊外の渓谷、神居古潭の神居大橋から、留萌市の17歳の女子高生を約10メートル下の石狩川に落とし、殺害した疑いが持たれています。

神居大橋から女子高生に見立てた人形を落とす実況見分（25日午前、旭川市の神居古潭）
　女子高生は５月下旬、石狩川の下流で遺体で見つかり、死因は溺死でした。

検察庁に身柄を送られる内田容疑者（15日午前、旭川東警察署）
　事件のきっかけは、女子高生が内田容疑者の写った画像をＳＮＳに無断で使ったことで、捜査関係者によりますと、内田容疑者らに脅された女子高生は、解決金として、電子マネーで10万円を払うことを提示。

内田容疑者らと女子高生が初めて会ったのは、夜の留萌市の道の駅
　しかし、送金が上手くいかず、内田容疑者らが殺害容疑の前日、留萌市の道の駅を訪れ、初めて女子高生と会っていました。

高校の卒業アルバムの内田容疑者
　その後、16歳の少年と少女も共謀し、軽乗用車に女子高生を監禁、60キロほど離れた旭川市まで連れ回し、途中、少年と少女は車から降り、内田容疑者と19歳の女が女子高生を殺害したとみられています。

高校の卒業アルバムの内田容疑者
　警察は捜査に支障があるとして、２人の認否を明らかにしていませんが、内田容疑者が下記のような趣旨の供述をしていることなどが捜査関係者への取材でわかっています。

・内田容疑者は19歳の女を“舎弟”と呼び、事件に「自分が誘った」
・道の駅で初めて女子高生と会った後「言葉遣いが気に入らなかった。呼び出して謝罪を求めたが、失礼な態度を取られた」
・神居大橋に向かう途中、旭川市のコンビニエンスストアに立ち寄る
・女子高生は店員に助けを求めたが「この子はおかしくなっているので、取り合わなくていい」などと誤魔化し、女子高生に暴行
・現場付近について「人目につかず、防犯カメラがないことを知っていた」
・現場付近で、女子高生が着用の衣類発見
・殺人容疑について「橋から落ちたかどうかは知らない。置いてきただけだ」と否認続ける

女子高生に見立て、川の中に落とされた人形
　殺人容疑での逮捕から２週間、警察は25日午前、女子高生に見立てた人形を現場の神居大橋から石狩川に何度も落とすなどし、30人態勢で、あらためて当時の状況を調べています。

手足を縛った状態の人形も…
　手足を縛った状態の人形も落とすなどしましたが、内田容疑者を立ち会わせてはいません。

内田梨瑚容疑者21歳
　一方、旭川家裁は、内田容疑者と共謀し、女子高生を監禁するなどの疑いで逮捕、家裁に送致されていた16歳の少年を少年院に送致、16歳の少女を保護観察の処分としています。