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札幌中心部の公共共通をもっと便利に!「未来のバス」の姿!? 約120人輸送可能の“連節バス” 5日から札幌市内でテスト走行

2024年10月04日(金) 21時18分 更新

高齢化するまちづくりには公共交通の充実が必要ですが、札幌市は中心部の新たなにぎわいを、こんな乗り物で生み出そうとしています。



4日午後の苫小牧港です。

時崎愛悠記者
「フェリーからバスがおろされてきましたが、2台連なったような形をしています」

福岡から札幌市を目指し、大型のバスがやってきました。

札幌市で構想が進む「未来のバス」のかたちを探るため、5日から2日間、札幌の中心部でテスト走行を行います。



札幌市 秋元克広市長
「都心を中心とした移動というかたちで、新たな公共交通システムの検討を進めている」

およそのコースは、「北3条広場」から「北3条通」を東へ。

その後「国道12号線」を西へ進み、「札幌市役所」を左に曲がり、「南3条」を通って「駅前通」に戻るルートです。



札幌中心部の東側、「創成イースト」は「観光」と「隠れ家」の2つの顔を持つエリアです。

ここ、「ナガヤマレスト」も和洋折衷、昭和モダンの店内で食べる、ちょっと固めのプリンアラモードが若い人たちに「映える」と人気です。

貴田岡結衣記者
「このエリアの交通や人の流れが変わることで、こんなおいしいものがもっと手軽に食べられるようになります!」



札幌市のねらいは、新たな公共交通とまちづくりの融合です。

この先、運転手不足も懸念される中、連節バスは、市電「ポラリス」の「1.6倍」=一度に約120人を運ぶことができます。



その大型バスで「サッポロファクトリー」、再開発が進む「苗穂駅周辺」、新幹線が乗り入れる「札幌駅」と「大通」、「ススキノ」という2つのエリアとすでにある地下鉄や市電と結びつけることで創成イースト全体の活性化を狙います。

札幌市まちづくり政策局 和田康広 公共交通担当部長
「デザイン性の優れた車両を導入するとともに、マチの空間を魅力的なものにしていくトータルデザイン」

車両やマチをスタイリッシュにして札幌市のブランド力も高めたい考えです。



近所に住む人
「赤れんがの作りとかも残しつつ、すてきだなとは思います。(創成イーストが)カフェとかも多くなってきたから、穴場見つけながらとか」



最近、新たな交通の整備でまちづくりが成功した例があります。

去年8月、「宇都宮ライトレール」が開業した栃木県の宇都宮では、事前の予想に反して沿線の地価や家賃相場が上昇しました。



札幌市も、かつて「苗穂」や「桑園」などへ市電の延伸を検討しました。

杉田嘉裕記者
「市電が乗り入れることでさらにアクセスが便利になるのでしょうか」

しかし、レールなど100億円規模の設備投資がネックになり、断念したのです。

一方、今回テスト走行する連節バスは、1台1億円程度を見込んでいます。

5日から2日間、実際に札幌市の中心部を走り、安全に曲がれるかなど問題点を洗い出すことにしています。