ジュニアオーケストラ創立40周年記念活動


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演奏画像 創立40周年を記念する「HBCジュニアオーケストラ」の定期公演「2004サマーコンサート」が、7月25日(日)午後3時から札幌コンサートホールkitaraに1,550人の観客を集めて開催されました。

 プログラムには、道内演奏旅行で各地の道民と触れ合ってきた事を讃える知事からのお祝い、札幌市長からは区民コンサートが80回に達したこと、海外姉妹都市との親善公演旅行に敬意をあらわすメッセージが寄せられ、改めて歴史の重みを感じさせました。さらにチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」で共演するジュニオケ卒団生で、N響に在籍する森田昌弘氏と団員の対談記事では団員気質の今昔が語られるなど、盛りだくさんです。

 40年目の節目に出会えた団員は小学4年生から高校生まで115人。在団10年になるベテランから今年入った新人までが全員一緒にステージにあがります。どこのオーケストラよりも大勢かもしれません。親子2代で在籍、楽器別に3人で所属する兄弟、毎週休まず釧路から練習に通い続けた団員もいます。

演奏画像 森田先輩との協奏曲では、プロとの共演に在団生が大感激。メインの曲は難しいけれども名曲のチャイコフスキー「交響曲第4番」(演奏時間45分)に一生懸命に全力で取り組みました。「ジュニオケには、高校野球にも似た、プロにはない魅力がある」と言ってくれる人がいます。

  アンコールの前に、40年前の生みの苦しみと多くの困難を乗り越え、33年にわたって献身的な愛情とお世話をいただいた創設指揮者・斉藤信和先生(77歳)ご夫婦に、客席から「先生ありがとう」の声がかけられるなか感謝の花束が贈られました。

  翌日からは3泊4日のオホーツク演奏旅行に出かけました。女満別、斜里でコンサート。女満別では町長などを表敬訪問し、議事堂でミニコンサート。老人ホームや児童施設を慰問し、アンサンブル演奏を行って喜ばれました。

 夜のコンサートでは、スタンディングオペーションのお客さまがたくさんで、感激いっぱいの団員たちでした。

HBCジュニアオーケストラ事務局




斉藤信和 写真おめでとうございます40周年記念コンサート
ジュニアオーケストラ 創設指揮者 斉藤信和

  HBCジュニアオーケストラは今年で創立40周年を迎え、創立指揮者の私としては感激にたえません。心よりお祝い申し上げます。これはひとえにHBCはじめオーケストラに係わったすべての方々のおかげでもあります。
創立15年、20年、25年の節目のコンサートでは、そのつど卒団生を尊敬のまなざしで見る団員と、後輩の伴奏で団員だった当時を思い出しながら演奏するソリストの共演は、本人たちのみならず観客にも大きな感動を呼ぶものでした。
今日は森田昌弘さんとのヴァイオリンコンチェルトで、私を楽しませてくれるはずです。
オーケストラは関係者のみならず、観客の皆様にも充分な感動をお伝えできるものと期待しております。



中嶋秀一 写真二大巨匠のタクト
昭和60年 卒団(Viola) 中嶋 秀一

 私は中学二年生出Violinで入団しました。「君は腕が長いからViola向きだね」という斉藤先生の鶴の一声で高2の夏から転向です。当時Violaは私一人だったので、サマコンでは10数名のエキストラの方々をバックにボーイングを指示したりと、今から考えると恐れ多いこと。ポートランドとロサンゼルス演奏旅行に卒団生パートリーダーとして参加。
その後も断続的にエキストラとしてジュニオケとの関わりが続いています。
斉藤先生には,合奏とは何かを鮮烈に教わりました。タクトを振る姿は一見繊細でしたが、オーラのように常に情熱がほとばしっていました。先生は興奮すると「ダン!」と高らかに指揮台を踏みつけるので団員も「ハッ!」と気合いが入ったわけです。
阿部先生の指揮も情熱では変わらない物を感じます。冷静で緻密な振りでありながら、力に満ちています。オケが鳴っている間の先生の表情の厳しさ。繰り返し練習し、その先生の表情がふっと和やかになる瞬間まで神経を研ぎ澄ましていくことが、サウンドの高まりとなっていきます。ジュニオケの中に入ると、すぐに昔に戻って、現団員と一緒に緊張させてもらっています。

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