番組審議会だより

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-第698回番組審議会-

開催日時

2024年6月18日(火)15:29~16:46

開催場所

北海道放送 役員会議室

出席の状況

委員総数 8名/出席委員の数 8名

出席委員の氏名 委員長:菅原 亜都子
副委員長:大﨑 雄樹
委員:佐々木 啓
委員:河治 和香(文書出席)
委員:世永 茂
委員:三上 直子
委員:佐々木 学
委員:村山 和佳子
会社側の出席 勝田 直樹 代表取締役社長
伊藤 弘二 常務取締役
土門 哲也 常務取締役
小玉 満 オーディオビジネス局長
長嶋 潤二 メディア戦略局長
山岡 英二 コンテンツ制作センター局長
藤枝 孝文 コンテンツ制作センター局長
吉田 隆志 コンプライアンス室長
メディア戦略局 吉田 智彦 編成部長
コンテンツ制作センター 磯田 雄大 報道部長
コンテンツ制作センター 牧野 秀章 アナウンス部長
オーディオビジネス局 田村 隆行 編成制作部長
コンテンツ制作センター 山﨑 裕侍 番組プロデューサー
コンテンツ制作センター 栗山 亘 番組プロデューサー
コンテンツ制作センター 中原 達也 番組ディレクター
コンプライアンス室 市川 弘之 番組審議会事務局長

審議会の様子

番組審議会の様子(写真)

議題

・委員長及び副委員長選出

・テレビ番組「アイヌとヘイト~文化振興の陰で~」(5月26日放送)

議事の概要

月次報告

編成部(テレビ番組関連)

視聴率、6月の主な単発番組

報道部(報道番組関連)

勉強会の開催について、元TBS金平茂紀さんHBC来社について

編成業務部(ラジオ番組関連)

イベント、有料配信

イベント、グッズ販売

議題番組に関する委員の主な発言

  • 差別の構造、歴史を知る、多様な人がいることを理解すること、差別を受けている人と同じ目線に立って行動することという結論、それはその通りではあるが、差別する側の声をもうちょっと取材して、なぜ差別するのか、アイヌ民族の先住性をなぜ否定するのかというところ、そこを掘り下げて欲しかった。
  • アイヌの人々へのヘイトのみならず、いわゆる差別というものの原因、心理的な要因、例えば多数性に基づく優越感、あるいは異なるものに対する恐怖心だとか、その点を追及してもよかった。報道する側にとってはジレンマかもしれないが、SNSなどへのいわゆるヘイトの書き込みを画面に表示するのは、知らしめることでヘイトを逆に助長しかねないのではという懸念を覚える。
  • マイクロアグレッションへ論点を移した際、昨今多くの方がポジティブにアイヌ文化を捉えるようになったと説明し、そこでウポポイの来場者へ「アイヌの方たちのイメージは?」とインタビューをしたのがひっかかった。回答した人は好意的に話しているが、その文脈上、無意識な差別に加担しているかのように見えてしまう。使われ方を承知の上で取材されていたのだろうか。
  • 国会議員による差別発言は、ニュースとして耳にした時には憤りを感じたが、アイヌの方々がヘイトの対象として実際にこれほどターゲットになっているとは思っていなかった。差別の深刻さを再認識したものの、日常生活で問題意識を持ち続けることは難しく、こうした番組で可視化することの重要性も感じた。
  • 見終わった後に家族や友人と差別の問題について会話をするなど、有意義な機会に繋がったと思う。仕事柄、最近アイヌの文化が単なるブームでなく評価されているということは素晴らしいと思っていたが、自分にもステレオタイプな思い込みがあったことに気づいた。
  • この番組のする問題提起は、人種差別とか、ハラスメントとか、いじめとか、そういった社会問題に通じる話ではないか。会社の中でもそうだが、社会の一員として生きる以上、自覚のない言動とか、悪気がない発言とかに注意する必要があると、自分自身に引き寄せて感じた。
  • 発言する本人には悪気がないまま、投げかけられた人を傷つけているという具体例をわかりやすく説明していた。無知ゆえに差別的な発言をしても気付かないのはもっともなことではあるが、理解者であるはずの人が…ということも過去を紐解けば実際にあり、それが今でも変わっていないのかなと思った。
  • 小学校時代、アイヌ民族の文化・歴史、そして差別についての教育がかなりあったものだが、今は大学生も「文化はかっこいい」に止まっていることに教育の不足を危惧した。旧土人保護法以来の日本の法制度や、国連の先住民族権利の宣言を番組のまくらとして説明すれば、勉強のきっかけになったのではないか。
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