東日本大震災から10年~海がつなぐ故郷への思い
道内でも犠牲者や大きな被害が出ました東日本大震災から11日で10年です。
今週は、今日ドキッ!でも「あの日」のこと、そして、「これから」のことについて皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
今回は、ふるさとを離れ、函館に移り住んだ男性の10年を追います。
頭が大きく、顔が特徴のクチバシカジカ。
国内では、主に宮城県の南三陸町沿岸に生息する珍しい魚です。
クチバシカジカと出会い、水中写真家になった佐藤長明(さとう・ながあき)さん。
現在、函館市臼尻町でダイビング店を営んでいます。
店の名前の「グラントスカルピン」はクチバシカジカの英名です。
記者「一番最初に撮ったクチバシカジカの写真残ってる?」
佐藤さん「1838 残念ながら津波で無くなっちゃいました…。良い写真でしたよ(笑)」
10年前のあの日、佐藤さんの故郷である宮城県南三陸町も津波の甚大な被害を受け、ダイビング店も失いました。
当時、佐藤さんは 撮影のためカナダに滞在中でした。
家族の縁を頼りに道内に避難した佐藤さん。
1日でも早く生活を再建したい。
必死に資金を貯め、震災から1年半後、今のダイビング店をオープンさせました。
佐藤さんの写真に魅せられた多くのダイバーが、函館にも訪れるようになりました。
2017年のHBCの取材では、
「長くも感じた6年でした。いつかふるさとへという気持ちもなくはないんですが」と語った佐藤さん、
この取材から2年後の2019年にはふるさと・南三陸町でダイビング店の再開にこぎつけました。「生まれ育った土地なんですよね。親の墓もあるし、先の期限が今見えない状態で離れ始めた時に初めてふるさとってどういうもんなんだろうっていうことがちゃんと理解できた気がします。大切だったんだなって」
あの日から10年…。
佐藤さんにとって津波を起こしたのも海でしたが、遠く離れた函館でふるさととのつながりを感じられたのもまた、目の前に広がる海でした。「この10年間っていうのは単に避難していた時間じゃない。仕事をしていた時間で仕事をしていた場所。どちらの海も同じ潮を、同じ潮流を受けてる海なんです。僕をはぐくんでくれた寒流の海なので、どちらもこれからきちっと表現していける方法がないか、焦らず過ごしてみようと思う」
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